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kj side
『そういや、俺の家族、なんか言ってた？』
しゅんとする佐久間さんを見て申し訳なくなったのか、紫耀が話題を変える。
「ちゃんと話したわけやないけど、あれは絶対大丈夫やな。めちゃくちゃ前のめりで見てたし」
sk「ああ、家飛び出してきたんだっけ」
『そうなんすよ。でもこれで、とりあえずは帰れるようになりそうです』
sk「そっか、一安心だな」
『はい！引き続き宜しくお願いします！』
そう言って照れたように頭を下げる紫耀。
その姿はやっぱり眩しすぎるほどに眩しかった。
そして、ここからがもうひとつの目的。
「ご家族、向こうで待ってはるで、行ってきたり」
『ありがと、そうするわ』
紫耀にそう声をかけ、彼が場を離れたのを見計らって、佐久間さんとふたり声をひそめる。
sk「で、皆の状況は？」
「深澤さんがそろそろ検査受けるって。岩本さん、目黒さん、阿部さんは相変わらずで、俺もまだまだ自分探し中」
sk「そっか…自分らしさ、見つかるといいな」
「今日の2人見てて、ますますそう思うたわ」
sk「そう？…まあ、俺もどうなるか分かんないんだけどさ」
佐久間さんがさらっとそんなことを言うから、返事に詰まる。そんな俺を見て、彼も一瞬「しまった」という顔をした。
「阿部さんが絶対何とかしてくれるって」
sk「うん、そうだよね！」
しかし、お互い気まずくもなりたくなくて、ふたりして何事もなかったかのように笑い合う。
「えっと、まだ会えてないのは、宮舘さん渡辺さんコンビと、ラウールくんか…この3人は全く手がかりがないんよな…」
苦し紛れに出した次の話題。しかしこれが思わぬ成果をもたらした。
sk「え？渡辺さんと宮舘さんの居場所なら、知ってるけど？」
きょとん、と音が聞こえそうな顔で首を傾げる彼。
あまりに突然の告白だったから、俺は思わず「はあああ？！」と絶叫し、周囲に怪訝な目で見られる羽目になってしまったのだった。
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わかめ(プロフ) - chacoさん» コメントありがとうございます。そこまで言って頂けるとは…今心臓がものすごくバクバク鳴ってます！笑 引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2020年6月10日 20時) (
レス) id: ebf6dbcbb7 (このIDを非表示/違反報告)
chaco(プロフ) - はじめまして、コメント失礼します。本当にこのお話が面白くて、書籍化して手元に置いておきたいくらい大好きです。毎日更新楽しみにしてます。これからも頑張ってください！ (2020年6月9日 22時) (レス) id: c6e12b87e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2020年6月3日 0時
