死後の世界で出会った僕たちは (ページ3)

今日:4 hit、昨日:14 hit、合計:404,446 hit

9人の出会いページ3

ru side

次に目が覚めたとき、僕の前には一本の真っ暗な道があった。

(ここ、どこだ…？)

なんとなくだけれど、そこは今まで僕がいた世界とは違う場所のように感じられた。
体は、見た目こそ変わらないものの、まるで重力がなくなったみたいに軽い。それに、あんな高いところから落ちた割に、何の痛みも傷跡もない。

ということは、やはり僕は死んでしまったということか…

しばらく感傷にでも浸っていたいところだが、こんな何も見えない場所にいつまでも留まっているわけにもいかない。
そう思った僕は、とにかく手探りで歩を進めることにした。

しばらく進み、しだいに暗さにも慣れてきたころ、突然目の前にいくつかのドアが現れた。
そして、どこからともなく声が聞こえてきたんだ。まるで、頭の中に直接語り掛けられているような、不思議な声だった。

『右から3つ目のドアを開けるんだ。そこに、君の仲間たちがいる』

(仲間たち…？)

何しろいじめを受けていたのだ、仲間と聞いて思い浮かぶような人は全くと言っていいほどいなかった。
しかし、それでも僕は、聞こえてきた声に無意識に従わされるようにして、言われた通りのドアを開いた。

ドアの先にあったのは、ぼうっとした光に照らされた広い部屋。
その中心には、円形に並べられた9つの椅子と、そこに腰掛ける8人の男性の姿があった。