何万回だって「君が好き」2 (ページ5)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:42,640 hit

赤×桃ページ5

桃「ほんまになんで俺のこと避けるん…分からへん」

青「望のこと困らせるだけやから」

桃「困らん」

青「ほんまに困らせるから。やからもうええねん」

桃「良くない。流星は良くても俺が良くないねん。

なぁ流星、なにがあったん…。

もうこれ以上大切な人が傷ついてるの見たないねん…」

大切な人。

きっとしげのことやろ。
そこに俺もいるん？
でもそれはしげとは別の大切な人やろ。

分かってても、やっぱ言葉にされると来んねんな。

泣くつもりなんか無かったのに、止めることなんかできなかった。

だからなんかな。ダメって分かってた。

分かってたけど、どうしようもなく望に触れたかった。

１度でいいから、望を抱きしめたくて

気づいたら望は俺の腕のなかにいた。

桃「流…星…？」

青「ごめん…望……」

桃「なに…してるん……」

青「………好きなんや……」

しげと望を裏切ってしまった罪悪感からまた涙が溢れる。

青「…ごめん…ほんまにごめん……ごめんな…」

桃「…謝らんといてや」

望はそういって、俺を離した。

壊した。俺が望としげの関係を壊したんや。

絶対伝えちゃいけないことを俺は伝えてしまった。

桃「…しげには…絶対言わんといて」

そうや、望にはしげがおんねんな。

望の中にはしげしかおらん。

初めから分かってたことやのに。

桃「…気ぃつけて帰ってな」

そのまま望は帰った。

なんで？なんで振らんの？

望の優しさなんやろうけど、そんな優しさ、残酷やで。