赤×桃 ページ40
あれから１週間。
しげは、体調のこともあって、学校は休んでいる。
学校帰りにしげの家に寄って色んな話をして帰るのが日課になってきた。
今日は何を持っていってあげよう、
そんなことを考えながら、学校へ行く準備をしていたとき、インターホンがなった。
桃「ん？しげ？」
外には、まだパジャマ姿のしげが立っていた。
桃「どうしたん？」
赤「……今日学校行くん…？」
桃「え？そりゃ行くで？」
赤「そ、うやんな！ごめん…」
ちょっと寂しそうな顔をして、しげが帰ろうとした。
桃「え？ちょ、しげ、待ってや」
赤「…ん？」
桃「なんかあったん？」
赤「いや…」
桃「別に遠慮とかいらんで？」
赤「…小瀧とおりたい」
耳をすませないと分からないくらいの大きさでそう言った。
赤「…寂しいねん。ほんまは小瀧と学校行きたい…」
そんなこと思ってたんや。
しげの家で話してるときはそんな素振り見せへんかったのに。
我慢してたんかな。
桃「気持ちは分かるで。やけどさ、顔の傷、まだ残っとるから」
しげは自分でその傷を触った。
まだ痛むのか、少し顔を歪めた。
桃「すぐ帰ってしげん家行くから待っとき？」
赤「…嫌や」
桃「しげ…今は安静にせな。な？」
赤「…やったら小瀧ん家にいる。」
桃「…は？」
赤「ずっと小瀧の部屋で待っとく。なんも悪いことせんから！…ええやろ？」
俺より身長が低いしげは、自然と上目遣いになっている。
桃「分かった。ええよ」
赤「ありがとう小瀧！」
しげは走って俺に抱きついてきた。
ほんま抱きついてばっかりや。
喜びを隠しきれていないしげを部屋にいれて、俺は学校へ行く準備をした。
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作者名：・み・
| 作成日時：2019年5月22日 12時
