優しさには棘がある【赤】

棘……2 ページ2

重『気にせんでええからね。

…じゃ、また』




先輩はクラスメイトのところへ
走って戻っていった。




「お礼…ちゃんと言えなかった…」




それも不気味ちゃんが故だ。


声もまともに張れない私は

こういうことが日常茶飯事で
人によっては誤解され
悪い印象を与えてしまい

そういう子だとレッテルを貼られる。




「…3-Bだったっけ」



覚えていたところで

わざわざ教室へ行く勇気がない。






「…急いで戻らなきゃ、、」





また怒られる…


怖さを抱えながら


自分も教室に戻る。





まさかこの出会いが

計画されたものであり



彼の愛の暴走だと知るには


まだまだ時間が必要。







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ー数日後




女「はい、今日もよろしく。不気味ちゃん」



「……っ」




女「走ってよ〜！

私を待たすなんて許さないし。」





パシリから抜けられない自分への苛立ちが
湧き上がり、
泣き叫びそうになった私の前に…




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