好きが欲しい 【赤】

好き……20 ページ20

『…大毅？』


黙ったまま、何も話さない彼に


そっと呼びかけた。





重岡
『…不満やったか？』




『不満って…』





重岡
『…断らへんほうが良かったかって。』




さっきまでの様子とは違い、

どこか悲しそうに話すから





『…ねぇ、急にどうしたの。

らしくないじゃん…』



重岡
『…確かに。』



『大毅？』




重岡
『…俺らしくないわな。

…ま、今のは忘れてや。笑…レジ行くで』









あまりにも不自然だ。



らしくないのはその通りだし



どうして断ったことを
不安そうに私に聞いたのか








『…調子狂うんだけど、、』






彼には聞こえない声でそう呟いた。






ーーーーーーーーーーーー








ー家








重岡
『手伝う気ある？』

『…また馬鹿にしてんの？』




重岡
『どっちや』



『…あるよ！！』




重岡
『…ふふ。

じゃあ、にんじん切っとって。

あ、』




『なに、またいじめる気！？』





重岡
『怪我すんなよ。女の子なんやから。』




そう言って自分も材料を切り始めた。




『………///』

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