プリンセス、笑って？【赤】

Princess……18 ページ20

慌てて城の外へ再び出ると




国民全員が

同じ方向へ視線をむけている。




重岡
「なんや…？」




「…皆さん、私は
隣の国でプリンセスとして未だ修行中の
Aです。」




重岡
「プリンセス…！！」






高い建物のベランダから
マイクを使い
国民に訴えかけようとしていた。





「…私も後から聞いて驚きました。

根も葉もないことなのに
こんな事態になってしまい、
皆さんを混乱させ、傷を負わせる自体にまでなってしまったこと

心からお詫び申し上げます…」





重岡
「…プリンセス…どうして…」






「私と…大毅王子は、

お互いが必要だと知り
何度も確認した上で決断した結婚です。


この国には、大毅王子の弟様である
マリウス様がいて
大毅王子は自分ではなく、しっかり者で真面目で国民をちゃんと思いやれる弟様に
任せたいと話してくれました。」






国民
「……………」





あれだけ騒いで暴れていた国民たちが


静かに彼女の話を聞いている。

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