きみへのメロディー#重岡

26.わがまま…？ ページ26

重岡
『A…あかんて…


こんなん…小瀧が見たらまた…』






『…なんかわかんないけど、

こうしてたいねんもん…っ。



シゲの温もりを感じたいねん…』









ー重岡 Side






Aを抱きしめるその手が震える。




このままホンマに抱きしめてええんやろか…








『…わかっとる。


こんなん…わがままやんな。

辛いからって…幼馴染み利用して。』







重岡
『…そんなことないって！』







『…あたし…もう誰を信じたらええのか
わからへん…。

…でも、シゲのことはあたし…』








しっかり俺の目を涙目ながら見つめて







『…信じたい。


シゲは…あたしのこと…』






重岡
『……………』







『…やっぱやめとく。


身勝手すぎると思うから…。


ごめん…』





俺から離れようとしたAの腕をとっさに掴んで

引き寄せた。








『きゃっ…』








さっきよりしっかり強く抱きしめる。









『シゲ…？』






重岡
『…俺は



Aが好きやで。』




ついに…俺は伝えた。



勇気を振り絞って。





重岡
『…Aのホンマは泣き虫で弱いのに

強がるとことか。


…時に頼もしくて料理うまいところとか。

…いつも俺が辛い時、本気で心配してくれて
そばにおってくれるところとか…大好き』









『……………ｸﾞｽｯ』






俺の胸で…Aは静かに泣き出した。

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