クリスマスソング＊＊藤井

Love…20 ページ20

あれだけ言われてもなぜか会いたくて…



店が閉まって数分たったところに
俺はいた。







藤井
『…もう帰ったよな』






ひと目だけでも…


そんな想いだけで来てしもうた。






…会えなくなるかもしれへんねんもん

…ずーっと。





『…ふぅ、よし。』







藤井
『A…っ』








『…あ！流星…』




俺のもとに駆け寄ってくるその姿は

愛おしくてたまらない。







藤井
『仕事、終わってさ…たまたま』



『お疲れ様！』






その笑顔…俺だけに見せて欲しかったけど





藤井
『…話があんねん』




『ん？なに？』







泣きそうになるのを必死にこらえて





藤井
『…ごめん。』





『…え？』







藤井
『…付き合うって言ったの、忘れて』





『…え、急すぎじゃ…なにかあったの？』









そんな優しくせんといて。



決心が鈍る…









藤井
『…やっぱさ、俺はアイドルやし

ファンの子と付き合うんはあかんなって。

メンバーにも迷惑かけられへんし、
ドラマもあるからさ…その…』









『…………

…わかったよ。』



藤井
『…A？』






『…ずーっと応援してるね。TVの前から。

正直…結構辛いけど、いろいろ流星も大変なんだよね！

恨んだりなんかしないよ？
流星は私の中のアイドルに戻っただけ！



頑張ってね！ドラマ』









気丈に振舞うAを見て
俺のしたことの罪のでかさを痛感する。




こんな無理に笑わせて…最低やんな。

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