美しい人と。 (ページ2)

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トントン…

無心になって人参を切る。

料理に集中してるってわかったら、
諦めるかもしれないから。

なのに彼は
イタズラな顔をして私を弄び続けた。

胸の突起をつまんだり、転がしたり。

｢っ、んっ、｣

反応を出すまいと必死に声を抑えれば、

ﾁｭ､

｢ぁ、っ｣

耳が弱いことを知っている彼は
鳴かせようと攻めてくる。

｢はぁ…ﾁｭ､｣
｢や、め、っ、｣

吐息混じりに耳を舐めるのは反則、。

いやらしい水音と愛おしい彼の低い声が
脳内をシゲアキ色に染めていく。

ﾋﾟﾁｬ､ｯﾁｭ

｢ん、っ、｣

さらには
硬くなったモノをぐいと押し付けてくるから、
彼の興奮が伝染して私も心臓の鼓動が早くなる。

｢ﾁｭ､、なぁ、いいだろ？。｣
｢っ、｣

顎を持ち上げられ見つめられる。
いつまでも見慣れない綺麗なお顔が近い。

知ってるでしょ
私が貴方のその美しさには抗えないことを。

｢っ、｣

そのどこまでも
真っ黒な瞳に吸い込まれてしまいたい。

目を逸らせなくなった私は

もうシゲくんしか頭にないんだよ、。

｢ふふ、｣

そんな私を見て"勝った"と笑う。

｢これ、あぶない。｣

彼は私の手に握っていた包丁を優しく奪って、
シンクへ雑に放った。