＊番外編 【小瀧の場合】 ページ37
別に、大して本気やったわけやない。
ちょっとええなーと思ってた子が友達と両想いで
隣で笑ってるのが俺やったら良かったな、なんて
ちょっと
ほんのちょっとだけ、思う。
それだけ。
ふう、と一息ついて窓の外で楽しそうに笑って歩く二人から、目線を机の上の課題に移す。
「あれ、小瀧くんやん」
声が聞こえてドアを見ると立っていたのは、木下さんと仲良しの橋本さん。
シゲ達をきっかけに、話すようになった。
「居残りなん？」
「今日提出のやつ忘れててん」
「アハ、そうなんや。なあ先生知らん？」
「んー結構前にいなくなったで。英語科ちゃう？」
「そっか、ありがとう」
橋本さんがしばらく考えるような間の後、俺の前の席に座って口を開く。
「なぁ、小瀧くんは何もせんで良かったの？」
「何が？」と聞くと窓の外を指差す橋本さん。
「みんなで話したりする時さ、なんとなくやけど、小瀧くんもなんとちゃうかなーって思っててん」
え、俺そんなんやった？
なんて、そんなに顔に出るほどじゃないと思ってたからびっくりする。
「いや、別にそんなやで？ちょっと気になるかな〜くらいやったし」
俺のことをじっと見る橋本さん。
「ハハッ、ほんまに！それにさ、最初から入る隙なんてなかったやん。どうこうしようとかね、俺なんかじゃ無理っすよ」
どうこうしようと思うほどの段階までも、行ってなかったし。
そう、だから。
俺は精一杯応援しますよ。
幸せそうやし。
シゲも、木下さんも。
なんて。
俺、ええ奴やな〜。
「…小瀧くんは、かっこいいよ」
「知ってる〜」
フッ、と笑った橋本さんに「今日この後暇？」聞かれる。
「うん、まあ」
「今日さ、家の鍵忘れてん。しばらく家入れへんから暇潰し付き合ってくれへん？」
「ハハッ、アホやん」
「うるさいわ」
「あとちょっとで、これ終わるから」
「ん、じゃあ私も英語科行ってくる」
一つ、終わって
また一つ、はじまる。
そんな時も、遠くないかもしれないなんて
まだ俺は、気づかない。
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神なな - ヤバかったです…( ﾟдﾟ)さりげなく手ぇ繋ぐとかもうヤバイですよっ！！めっちゃ面白かったです〜(о´∀`о) (2019年4月5日 21時) (
レス) id: 23077af701 (このIDを非表示/違反報告)
どらごん(プロフ) - もうひたすら！！キュンッキュンしました！！！！大好きです！！ (2018年2月3日 18時) (レス) id: 9791850ae3 (このIDを非表示/違反報告)
涼 - とてもとてもとても！！キュンキュンしました！花音さんの書く小説どれも私の好き文章の書き方で、すごく大好きです！しげちゃんかっこよくて可愛かったです！応援してます！ (2017年8月18日 1時) (レス) id: b6e545f6c8 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - みよすさん» 可愛さもある高校生な彼を書きたかったので、そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございました、返信遅くなり申し訳ありません、、 (2017年4月13日 7時) (レス) id: 819da26d91 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - ゆりさん» ありがとうございます。続編、今の所は考えていませんが、番外編はいつかどこかしらで書けたらいいなと思います！返信遅くなりすみませんでした、、 (2017年4月13日 7時) (レス) id: 819da26d91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花音
| 作成日時：2015年9月18日 22時
