ニート更生委員、重岡大毅《赤》 (ページ8)

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ニートが7匹ページ8

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11時を少し過ぎた頃に、シゲの部屋へ二人で入った。
この時間にはもう寝ているらしく、眠たそうに目を擦っている。

寝る場所はもちろん一つしかない。
床で寝ようと、毛布を一枚借りて床に寝そべろうとした。

しかし、腕を思いっきり引っ張られてしまい、
ふかふかのベッドの上にダイブしてしまった。

目の前にはシゲの顔。

「床で寝るとかあほなん？風邪引くで」

「風邪引いてもええから床で寝さして」

「何でなん？」

悪戯っぽい笑みを浮かべ、シゲは私の返答を待っている。

「やって、彼氏と彼女の関係でもないやんか。
　シゲはただの更生委員。私はただのニートやで？」

「別にええやん。関係あらへん」

「てか！シゲ彼女おらんの？」

「おるわけないやん。おったらこんなことせえへんで？
　逆にさ、Aちゃんは彼氏おるん？」

「……おるわけないやん」

「ふーん、そっか。
　んなら、安心してオトせるわ」

にししっと大きな口を開けて笑う。

いや、ほんまいい雰囲気の中申し訳ないねんけど。
オトすって何？理解してないん私だけ？

「オトすって……何、どういうこと？」

「んー？いやぁ、Aちゃん可愛いしなって。
　半年でAちゃんを更生させるのはもちろん、

　Aちゃんをオトすのも目標にしたらおもろいやんなって」

「いや全然おもろくないし」

「まぁまぁ！俺はおもろいからええねん」

この人、意外と遊び人タイプなのではないかと
この一瞬で疑った。

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