ニートが4匹 ページ5
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その後、シゲは台所に向かい夕食の準備を始めた。
私はというと、ソファーに寝転がりテレビを独占している。
奥の台所からは具材をリズミカルに刻む音が聞こえてくる。
正直にいうとすごく耳障りなのだが、当然私にそんなことを言える権利はない。
「Aちゃーん」
「何や〜」
「ゴロゴロせんと少しは手伝ってや。暇やろ?」
「テレビ観んので忙しいんやわ」
「……今日は俺がやったるけど、明日からは自分でするんやで。
俺明日からまた会社やからさ、ちょっと帰り遅くなんねん」
「聞いてへんわそんなん」
まぁどうにかなるやろと、テレビに視線を戻す。
テレビ画面には「ニート更生委員」の文字。
キャスターが少し早口で話を進めていく。
『このニート更生委員、なんと委員に選ばれるのは一般人だそうで。
なんの通知もないまま、その当日に知らされるそうです』
『そりゃまた凄いですね。委員に選ばれた方もびっくりですよ』
自分にとってあまりいいニュースではないと悟った私は、
瞬時にリモコンを握りテレビ画面を真っ黒にする。
それと同時に奥からシゲが出てきて、二人で夕食を食べ始めた。
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作者名:も。 | 作成日時:2019年10月21日 0時