ニート更生委員、重岡大毅《赤》 (ページ3)

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ニートが2匹ページ3

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しばらく車を走らせてついたのは、少し大きなマンション。
運転手さんに“頑張ってくださいね”と涙を流され見送られた。

運転手さんからもらったメモ帳には、8階の804号室とだけ書かれてあった。

恐らく、この部屋が重岡という人物の暮らしている部屋なのだろう。

部屋の前で深呼吸をし、チャイムを鳴らす。
こちらに向かってくる足音が聞こえてき、身を固くする。

「はーい。……あ、もしかしてニートの方ですか？」

「失礼にもほどがありません？まぁ確かにニートですけど」

「やって名前知らんのやもん。ま、とりあえず部屋上がって」

重岡。第一印象は失礼なやつ。
確かに彼は本当のことを言っているが、初対面の人相手にあれはない。

「これから半年、あんたのお世話をすることになった重岡大毅です。
　くれぐれも俺に迷惑かけんとよろしくお願いします」

「これから半年、あんたのお世話のなるAAです。
　たっくさん迷惑かけるんでよろしくお願いします」

「てか名前覚えられへんからニートって呼んでええ？」

「いや覚えろや」

“じょーだんやって”と言って笑窪をつくる。
笑って誤魔化そうとしとるんちゃうぞ。

「Aちゃんな？俺が君を立派に更生させたるから、頑張ってついてくるんやで？」

「何でそんな上から目線やねん」

お母さん。

これから半年この人と暮らすん、多分無理やわ。

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