初恋 (ページ24)

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赤「かーみちゃん！帰るでー！」

緑「はいよ」

最近毎日しげが教室まで来る。

登校も下校も昼休みも全部しげとおるから、それが当たり前のようになってきた。

帰ってからもLINEは必ず送ってくる。

自分で言うのも変やけど俺のこと好きすぎやろ。

でも好きな人のためにそういうことをしてしまう気持ちも分かる。

俺やって毎日先輩にLINEしてたし、ずっと先輩追っかけてたから。

先輩とLINEして先輩と話して先輩と遊んで。

初めて好きになったのが先輩やった。

一目惚れってやつやったんかな。

先輩と保健室行ったの懐かしいわ。

まさかこんな仲良くなるなんて思ってへんかったし。

あかん、もう泣かへんって決めてたのに。

ほんまに大好きや。

先輩とまた話したい。

先輩に会いたい。

頭のなか先輩でいっぱいやねん。

緑「しげ…？」

俺が泣いてるときはこうやって黙って手を繋いでくる。

でも俺しげのことも傷つけてるんよな。

しげとおるのに先輩のことばっか考えて、相談なんかしてたし。

最低やなほんま。

緑「ごめん、泣いてばっかやな」

赤「別にいいんちゃう？泣いてる神ちゃん可愛ええし？」

緑「一発殴っていい？」

赤「ごめんて！冗談やんかー！」

しげといると確かに元気出るんや。

でもずっと一緒にいたから余計に分からへん。

しげの好きは、幼なじみとしてやないの？

赤「明日だけはさ、俺のことだけ考えてくれん？」

緑「え？」

赤「約束やで！じゃ！」

あ、行ってもうた。

明日か。

そうやんな。

しげやって頑張ってくれてるんやもん。

泣くのは今日で終わりや。

ちゃんと前むかな。