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(side WHITE)
ぼんやりと窓の外を見ながら、隣に座るマネージャーに聞こえないように溜息をひとつ。
迎えの車の中で彼に預けたスマホには、もしかしたらなにか連絡が来てるのかもしれないけれど。
早まった海外ロケは、ほんの少しだけ、都合がいいかもと思った。
だってあんな真剣な顔して、合鍵を返されて。
…ああ、ほんまに別れ話やったらどうしよう、立ち直れへんどころか、まともに生きてけへんかも。
んん、と顔を覆えば、隣に座るマネージャーに軽く肩を叩かれた。
「ん？」
重岡さんからメッセージ、きてますよ。
メッセージ、って首を傾げた私に頷く彼は、「注意事項とか、色々と」って。
「注意事項ってなに？」
取説みたいなことです、ってなんだか優しい笑顔を浮かべる彼の横顔を見ながら、ふうん、って小さく応える。
取説、か。
確かに、しげちゃんが一番私のこと知ってる、たぶん私よりも。
「…帰りたくないなあ、」
重岡さん待ってますよ、って言うマネージャーをじとりと見遣れば、なんの顔ですか、って笑われた。
…いろんなものを込めた顔、これは。
しげちゃんやったら分かってくれるもん、なんて仕方のないことを思って、ちょっと項垂れる。
いや、別れ話やとは限らへん。
限らへんけど、その可能性が0ってわけでもなくて。
「…きれいなホテルにしてぇ」
もしかすると傷心旅行かもしらんから。
とまでは言わないけれど、座席の隙間から後ろの席に訴えかければ、後ろに座るディレクターが「勿論です、重岡さんに怒られるんで」って微笑む。
隣のマネージャーも「取説にもありましたよ」ってにやけるから、なんだか少し恥ずかしい。
外堀を埋められてるというか、全部把握されているようで。
…把握してもらっていることが、幸せでもあるんやけど。
重岡さんに返事されますか？ってスマホを差し出してくれるマネージャーに緩く首を振れば、帰りのフライト時間伝えておきますねって言うから慌ててスマホを受け取った。
そんなん、あかんよ。
別れ話を積極的に聞きに行ってるようなもんやん、絶対あかん。
受け取ったスマホには私に優しくするための注意事項が、思っているよりもたくさん記されていて。
じんわりと暖かくなる心に少し泣きそうになりながら、天邪鬼な返信を打ち込んだ。
「………はあ、しげちゃんに会いたい」
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竜胆(プロフ) - Rさんさん» こちらこそ、読んでくださってありがとうございます。重岡逃走中、書きたいなとはむちゃくちゃ思ってます。予定は未定ですけれど、いつか書きます。少しばかりお待ち頂けますと幸いでございます。 (4月6日 19時) (
レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
Rさん(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます。リクエストなのですが。重岡逃走中が大好きで重岡逃走中のお話書いていただきたいです。できればで大丈夫です。よろしくお願い致します。 (3月26日 9時) (レス) id: a98349d762 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - 亜由さん» コメントありがとうございます、いつも読んでいただいて嬉しいです。リクエストに関しまして、お応えしたい気持ちは山々なのですが、件の彼について情報をあまり持っておらず表現に不足が出そうなので、今回は見送らせてください。またリクエストお待ちしています。 (2月16日 9時) (レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません｡小説読みました。リクエストなんですけど、厨房のありすに主夢が永瀬君の恋人役に決まった事をマネージャーがメンバー皆が居る所で言っていたら永瀬君が楽屋に来たお話を書いてもらえませんか？ (2月16日 5時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - eapoiraile18さん» コメントありがとうございます、新鮮さ感じてくださって嬉しいです。本当にたまにですがメンバー以外の第三者目線のお話もあるので、楽しんで頂けますと幸いです。 (2月13日 21時) (レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜胆 | 作成日時：2024年1月21日 2時
