天女の羽衣 ページ25
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(side RED)
毎月、26日。
重「風呂の日やて。きょう」
「お、ちょっといい入浴剤いれよかなぁ」
忙しさのあまりお互いに日付感覚がない時も多くて、毎月覚えとるわけやないけど。
たまーに、覚えとる時はAに言うてみたりする。
記念日に興味があるわけやなし、ただ俺の願望のために大事なステップやと思てるだけ。
それに、こういう"何の日"みたいなやつに興味あんのは、俺よかコイツの方やしな。
重「一緒に入ろか」
「あーほ、はいらへんよ」
重「なんっでや、風呂の日やぞ」
「なんでも。ひとりではいり」
重「分かった、ほな俺はひとりで入るから、お前が入る時は2人で入ろな？」
「いったい何が分かったんやろな？」
一緒に入りたい俺と、入りたないAの攻防戦は割と頻度高く行われるわけやけど、入ったら俺がイタズラするって分かっとるから「いいよ」なんて言われるのは年に数回、あるかないか。
今みたいにピシャリと弾かれて、不埒なイタズラを働きたくなる気持ちに蓋をしながら浴室へ向かう彼女の背中を見送る。
とはいえ、見送るだけで済まへん時だってもちろんあるわけで。
イタズラ好きな俺の心を我慢できひん日もあるから、そんな今日はシャワーの音が聞こえ始めた頃にそろりと忍び足で脱衣室へ。
恥ずかしがるか、怒るか、どんな反応すんねやろなあ、って悶々と考えながらトレーナーを脱いだ。
下は、まあええわ、すぐ脱げるし。
摺りガラス越しに見えるシルエットがまたセクシーで、もう濡れたまんまでベッド連れて行ったろかなと思うけど、廊下びちょびちょなるし怒りよるかも。
どうなるかなあ、なんてにやつく頬を堪えながら、浴室の扉に手を掛けて。
よし、いざ尋常に。
勝負！と雑念たっぷりに開いた扉の向こうからは、ぶわりと広がる温かい湯気と共に滴がきらめくしなやかな腕が伸びてきた。
重「っ、え、」
「はやすぎ。もうちょっと待ってて」
重「、は…、」
ぱたん。
閉じた扉と、濡れた胸板に、柔らかな感触の余韻。
辛うじて息をしていたくらいの衝撃に、まともな声も出んまま閉ざされた扉をぽかんと見詰めた。
かくなる上は着替え奪って、とか考えてた俺の計画をゆうに超えてきた彼女に心底頭を抱える。
勝てるとか勝てへんのレベルでは、きっと無い。
濡れた肌が少し冷えて、ふるりと肩を震わせながら急いで脱衣カゴに部屋着を投げ入れた。
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竜胆(プロフ) - Rさんさん» こちらこそ、読んでくださってありがとうございます。重岡逃走中、書きたいなとはむちゃくちゃ思ってます。予定は未定ですけれど、いつか書きます。少しばかりお待ち頂けますと幸いでございます。 (4月6日 19時) (
レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
Rさん(プロフ) - いつも素敵なお話ありがとうございます。リクエストなのですが。重岡逃走中が大好きで重岡逃走中のお話書いていただきたいです。できればで大丈夫です。よろしくお願い致します。 (3月26日 9時) (レス) id: a98349d762 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - 亜由さん» コメントありがとうございます、いつも読んでいただいて嬉しいです。リクエストに関しまして、お応えしたい気持ちは山々なのですが、件の彼について情報をあまり持っておらず表現に不足が出そうなので、今回は見送らせてください。またリクエストお待ちしています。 (2月16日 9時) (レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません｡小説読みました。リクエストなんですけど、厨房のありすに主夢が永瀬君の恋人役に決まった事をマネージャーがメンバー皆が居る所で言っていたら永瀬君が楽屋に来たお話を書いてもらえませんか？ (2月16日 5時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - eapoiraile18さん» コメントありがとうございます、新鮮さ感じてくださって嬉しいです。本当にたまにですがメンバー以外の第三者目線のお話もあるので、楽しんで頂けますと幸いです。 (2月13日 21時) (レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜胆 | 作成日時：2024年1月21日 2時
