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(side RED)
その後の収録は、気持ち悪いくらいにいつも通り。
俺のVTR見ながら普通に笑ってくれとるし、絡めば返ってくるし。
……いや、でも、もう付き合ってへんから。
って、自分で再認識せんと、昨日の出来事が嘘かと勘違いしてしまうくらいに。
小「なあA、今日メシ行こー」
「いいよ、何食べに行く？」
小「Aの家で手作り食いたいな♡」
「あは、あかんー」
小「もおー、けち」
これ見よがしに彼女に絡む小瀧と、いなしながらも仲良しのA。
…家なんか、入れるわけないやろ。
今まで俺以外の男が入ったことなんか一度もないんやから、これからもきっと。
……いや、新しい彼氏、とかなら、わからんけど。
濱「しげ、ええん？ほっといたら取られんで」
重「取られへんわ」
濱「そう？」
重「当たり前やんけ、アイツは俺の…」
桐「じゃない、やろ？」
重「……」
中「って、みんなの前で言うてしもたもんな？」
ぐ、と飲み込んだ吐息は重く喉に詰まって、反論も何も出なくなってしまう。
そうか、もう俺のやないんか。
あの笑顔も、声も、優しさも、愛も。
あいつの人生、もう俺のものじゃなくなってしもた。
神「しげ、仲直りするんやったらはよしいや」
重「…やからせえへんって、」
神「姫さん、隠すの上手いん知ってるやろ。いつかほんまになにもかも無かったことになんで」
重「……、」
藤「俺明日の晩飯食いに行く予約しとこー」
重「あかんって、」
藤「しげにアカン言われる筋合いないやろ？」
重「…なんやねん皆して、」
仲直り、って、言われても。
原因は向こうやし、俺なんも悪いことしてへんし。
けど、今まで俺が原因やのにアイツが折れてくれた事なんか数え切れんほどあった。
でも俺がお前みたくでけへんことも、いつも言い過ぎてまうことも、やり過ぎてから後悔することも、全部知ってるはずやのに。
…お前がそんな風にしたら、ほんまに別れたことになってまうやん。
小「じゃ俺ら帰るわー」
「お先ですー」
濱「はいはーい、お疲れさん」
神「いっぱいご馳走してもらってきいやー」
「うん、ご馳走してもらう」
小「wwなんでご馳走前提やねん！w」
何も言わんと俺以外の男とメシなんか食いに行って。
メンバーやからまだいいものの、他の男やったら。
…なんて、言う資格も、もう無い。
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作者名：竜胆 | 作成日時：2023年10月22日 19時
