パパジャニWEST�� ページ13
.
時刻は13:50。
無人島に行くなら何を持っていくか、を話題にやんやと楽しげに披露しあっていた7人が、突然の小さな子供の来訪に戸惑いを隠せないまま迎えた昼過ぎ。
今から20時まで？晩飯も？着替え多すぎちゃう？なんて、慌ただしく頭をフル回転させながら右往左往する彼らの元に、遅れてやってきた救世主がひとり。
「あ、プールあるやん」
部屋の中に漂っている困惑の空気なんて露知らず、呑気にやってきた彼女は備え付けのプールになんだか嬉しそうに目を輝かせて。
ええなぁ、と微笑む彼女に小さな手紙を持たせながら、インターホンを促す。
「なに、渡したらいいんですか？そもそも誰がいるん？なにも聞いてないけどいい？」
ほんの少しせっかちな彼女が番組Pに質問攻めをするけれど、これといってちゃんとした答えもなく。
ただインターホンの向こうが反応するのをちょこんと待つ彼女には、もちろん他のメンバーと同様に企画もタイトルも何も伝えてはいない。
彼らとひとつ違う点があるとすれば、"無人島に持っていくなら？"という質問無しに、"手ぶらで"と伝えたことくらい。
「なんか賑やかちゃいます？なに？こわなってきた」
扉を前にして緊張の溜息をつく彼女の視線が少し下がったところで、恐る恐ると開けられた扉の向こうから割れんばかりの歓声が上がった。
濱「うわ〜〜〜〜〜！嬉し！」
小「ママーーー！！」
重「おらんのか思たやんけ！」
桐「救世主やん！！」
中「もー、マジで最高」
藤「俺らパニックやったで」
神「ほんま助かる、待ってたんよ」
満面の笑みで救世主を迎える7人に、彼女も安堵の表情で笑顔を浮かべて。
うるさ、なんて嬉しそうに悪態を吐きながら一番手前に立つ彼へと、スタッフからの手紙を渡した。
「これ、渡してって」
濱「手紙？読むで？」
「うん」
短いメッセージが読まれている間、7人の姿に隠れた小さな影が彼女の元に近付けば、気が付いた彼女は反射的にすっと身体を屈めた。
きょとん、と目を合わせる天使たちがシンクロしたように首を傾げる。
濱「救世主としてママをお呼びしました、頑張ってください、やって！」
小「ママーーー！！！！」
桐「ママーー！ww」
「ところで、誰が産んだん？」
小さな天使の頬をむにむにと弄りながら見上げる彼女に、7人が「産んでへんわ！」と声を揃えて仲良くツッコミを入れた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 973人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜由 - 楽しく読まさせて頂いてます。イブとクリスマスのお話が読みたいです。イブはシゲとクリスマスはメンバーと一緒のお話。 (2022年12月23日 16時) (
レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
竜胆(プロフ) - 亜由さん» 亜由さん、コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです、丁度本日書いていたので書き上げる活力になりました。ありがとうございます、それとお待たせしたようですみません。またお時間のある際に覗きに来て頂けると喜びます。楽しんで頂けますと幸いです。 (2022年12月20日 21時) (レス) id: 4b185b5ed0 (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - 遅くにすみません。小説読みました。白と赤の日常のお話が読みたいです。 (2022年12月20日 3時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜胆 | 作成日時：2022年11月17日 18時
