私に明日はきっと来ない。（N.J） (ページ46)

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小瀧side
ガラガラッ＿＿＿＿

病室にかけこむと

中央に置かれたベットで様々な機械に繋がれたAと

その手を握りしめたままベットに伏せるようにして眠っている淳太がおった

小「…A」

俺の声も届かない

淳太が反応することもなく

俺の声だけが

呼吸だけが

その部屋にこだまする

宮下「小瀧さん、今大丈夫ですか…？」

いつの間にか後ろに立っていたマネージャー、宮下に声をかけられて振り返る

小「あ、ええよ…

　部屋、出た方がええやんな…」

宮下「…いえ、ここで大丈夫ですよ

　小瀧さんの顔が、Aちゃんが心配でここから離れたくない

　そう言ってるの分かりますから」

小「…フハッ…流石やわ笑」

宮下「何年マネージャーやってると思ってるんですか？

　なめないでくださいよ笑」

椅子を二つベットの隣に並べて座る

宮下「…あの、先ほど医師の診断を聞いてきました」

小「どうやったん？」

宮下の顔が一気に曇る

宮下「…Aちゃんは…もう目を覚まさない可能性があるんです…」

小「…は？目ぇさまさへんって…どういうことなん…？」

その瞬間

Aに繋がれた機械はけたたましい音を立てて

赤いランプを点滅させた

あれ…俺、何やってるんやろ…

まわりの景色が秒刻みに変わる

淳太が膝から崩れ落ち

Aの腕にしがみつく

宮下がそれを引きはがしなんとか落ち着かせようとする

医師と看護師がAに新たな管、機械を繋ぎ

音がやむ

宮下「さっきも言いましたが、Aちゃんは目を覚まさない

　つまり脳死の可能性があります

　今は断言できないということですが、いつ今のように急変するかは…」

宮下は冷静に言葉を並べた

でも俺、気づいててんで…？

宮下の手が小刻みに震えてた事

きっと、お前が幼くして亡くした一人娘とAを重ねてるんやろ…？