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「薬は飲んだ?」
「まだ」
「ご飯は?」
「まだ」
今は無理矢理寝かされて尋問中。
しゃがんでベッドに両手と顔をちょこんと乗せながら
真剣な顔をして聞くA。
あー可愛いなチクショウ。
.
「何か食べれそうなものある?」
そういや昨日の夕飯が残ってる。
「冷蔵庫に鯛飯が…」
「ちょっと待ってて」
立ち上がったAは俺の頬に触れて
早く良くなってね、って笑った。
.
いちいちドキドキすんなよ俺。
疲れんじゃん。
弱って、優しくされて、
ときめいて、また弱って。
そんな良いんだか悪いんだか分かんない時間が
もっと長く続けば良いと思うのは。
俺がどうしようもないくらい
Aに惚れちゃってるからなんだろうなーって。
働かない頭でぼんやり思う。
.
「お茶漬けにしちゃった」
再び寝室に現れたAはトレイに乗せた茶碗を触って
まだ熱い、って微笑んだ。
.
「食べさせてくれたりとかしないの?」
体を起こしながら聞くと
目を細めて言う。
「そんなこと言う余裕があるなら平気そう」
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作者名:ぜりー | 作成日時:2012年12月10日 21時