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[2] ページ19

「薬は飲んだ?」


「まだ」


「ご飯は?」


「まだ」


今は無理矢理寝かされて尋問中。


しゃがんでベッドに両手と顔をちょこんと乗せながら
真剣な顔をして聞くA。


あー可愛いなチクショウ。


.


「何か食べれそうなものある?」


そういや昨日の夕飯が残ってる。


「冷蔵庫に鯛飯が…」


「ちょっと待ってて」


立ち上がったAは俺の頬に触れて
早く良くなってね、って笑った。


.


いちいちドキドキすんなよ俺。


疲れんじゃん。


弱って、優しくされて、
ときめいて、また弱って。


そんな良いんだか悪いんだか分かんない時間が
もっと長く続けば良いと思うのは。


俺がどうしようもないくらい
Aに惚れちゃってるからなんだろうなーって。


働かない頭でぼんやり思う。


.


「お茶漬けにしちゃった」


再び寝室に現れたAはトレイに乗せた茶碗を触って
まだ熱い、って微笑んだ。


.


「食べさせてくれたりとかしないの?」


体を起こしながら聞くと
目を細めて言う。


「そんなこと言う余裕があるなら平気そう」

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作者名:ぜりー | 作成日時:2012年12月10日 21時

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