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中学生の恋の話 ページ1
「好きな芸能人とかいる？」
.
大きな目。
凛々しい眉毛。
スッと通った鼻筋。
ぷくりとした唇。
その模範的なイケメン男子は
読んでいた本を閉じてこちらを見た。
.
「いないよ」
小田先輩の方が恰好良いんだもん。
サッカーしてるときの真剣な顔と、
休み時間に友達と笑ってる時の顔。
テレビに出てる人よりもずっとずーっと魅力的。
「同じだ」
さっきまでクールだと思っていた彼は
思ったよりも可愛い顔で笑う。
.
シゲアキくんは私の顔を見てニヤリとした後
身を乗り出して聞いた。
「好きな人、いるでしょ」
少し後退りして顔を赤くする私に
彼はさっきよりも大きな口で笑った。
「分ッかりやす！！」
.
「シゲアキくんはどうなの？
モテるでしょ」
そう言うと眉間に皺を寄せて
顔の前でブンブン振る。
「俺なんて全然！！
ジャニーズってだけで寄ってくる子ばっかでさ」
「気になってたんだけど…
その『ジャニーズ』って何？」
するとポカーンとした顔になって
ゆっくりと首を傾けた。
「ジャニーズ知らないの…？」
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作者名：ぜりー | 作成日時：2012年12月10日 21時
