翼 ページ31
『…!!』
「日向がトスを見た?」
それって当然のことですよね?という山口に、食い気味で日向の場合は影山に任せてフルスイングだったから!と言う菅原先輩。
烏養「った…た、タイム!!!!」
驚いているのは、私達だけではなくコーチも同じだった。
日向「あっおっお前のトス信用してないとかじゃなくてだな…」
慌てたように影山に訴える日向と、何焦ってんだ?と言う影山。
そしていつもより少し柔らかめのトス、インダイレクトデリバリーを要求するコーチ。
それに対してすぐに、やります!と答える影山。
「さすが影山ですね。」
烏養「ああ。やってみますじゃなくて、やりますってすぐに言えるのもあいつの凄いとこだ。
本当末恐ろしいぜ…」
武田「でもトスを変えるのはなんでですか?」
烏養「空中で日向に余裕ができるようにだ。」
そう、きっと日向は1セット目の影山のストレートを見様見真似でやろうとしたんだ。
全然できてはなかったけど、やる価値はあるというコーチ。
案の定、日向のミスが続き、10vs5でタイムアウトをとった烏野。
日向「す、すみません。俺ミスたくさんで…」
田中「何を言うか!!
俺はいっつもお前のおかげでフリーで打ててるからな!
たまには俺の方がかっこいい試合があっても良いんだ!」
西谷「旭さんの方が決めてるけどな!」
田中「うるせぇ!とにかくいいんだ!
ねっ!旭さん?」
旭「うんうん!
点は俺達が取り返す!」
かっこいいエース!と言う顔をする日向。
こういう時のうちの先輩達ってすごい頼もしいんだよね。
月島「あんまりやらかすと替えられちゃうカモだけどね?」
田中に月島!!と叫ばれる月島。
こういう時でも日向いじりを忘れないよね〜
大地「大丈夫!大丈夫!何か掴めそうならトコトンやりな?
跳んでる時は1人でも、後ろにはちゃんと俺達が居るし、点はエースが取り返してくれるらしいしな!頼もしいな!オイ!」
タイムアウトが終わり、日向はリベロと交代中だけどそんな今も凄い集中力だ。
日向「…っ!」
何度も何度も新しいことに挑戦する日向。
今は返すことで精一杯だけど、どんなことだってやってみるから始まるし、きっと翼がないから人は飛び方を探すんだ。
武田「あ!ブロックを避けた!」
烏養「アウトか!」
日向「…もう一回。」
日向の凄いところは挑戦し続けるところだよね。
誰にでもできることじゃないし、こういうところ本当に尊敬するんだ。
140人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零 - 初コメ失礼します!!!面白くてすぐ読んじゃいました。続き楽しみにしてます! (2022年10月6日 22時) (レス) @page33 id: e405960131 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅葉 | 作成日時:2020年5月25日 12時