もう一度あの場所へ【烏野高校】 (ページ30)

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唯一の最強の攻撃ページ30

武田「あっ！また！！」

その後も日向と影山の変人速攻は7番君じゃなくて…犬岡くんのブロックに捕まった。

菅原「日向にとって唯一の最強の攻撃…それがたった1人のブロッカーに止められた。
…日向…大丈夫か…」

「日向ならきっと大丈夫です」

深刻そうな顔をしている菅原先輩にニコッと笑って言うと？という顔をしていた。
でもきっとあの子なら…というかあの時の私と同じだ。たくさんの壁にぶち当たったけど、それは…

日向「影山！もう一回！！」

何度も何度もスパイクを打つ日向。

武田「あっ、躱した！！」

烏養「ダメか…」

「日向…」

何度も立ち向かい止められるということは、気力を挫く、打てば打つだけ心が折れて…

日向「…」

『…！！』

日向は笑った。
心が折れそうなこの場面で。でもあの時の私も壁にぶち当たることが楽しかった。
壁に当たれば、超えるという楽しみが増えるから。
きっと日向もそうだよね。

影山「オイッ！」

日向「なんか違うんだ…
ブロックで"向こう側"が見えなくて、どうすればいいのかわからなかったあの頃の感じとは…」

日向の言葉に耳を傾ける私達。

日向「なんか違う…
音駒もギリギリでついてきてるのがわかる…
…いままでブロックは怖くて嫌なだけだったけど、あいつが目の前に来るとワクワクするんだ…！！」

ブロック。きっと音駒が強いのは、ブロックが強いのも1つの理由だと思う。
確かにブロックは怖いよね…でも高い壁は越えたくなるのが日向だもん。

日向「お前のトスとあと…何か…何かの工夫で…打ち抜けるんじゃないかって思うんだ。
だからもう一回俺にトス上げてくれ」

影山「当たり前だ！！！」

壁は超えるものだからきっと大丈夫。
自分に言い聞かせるべき言葉でもあるんだけどね。