もう一度あの場所へ【烏野高校】 (ページ29)

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犬岡くんページ29

武田「なんか7番君追いついてきてませんか？日向くんに…」

音駒のタイムアウトが終わった辺りから、少しずつ日向に追いついているように見える犬岡くん。
それにあの音駒のポジションは…

烏養「ああ、それにあれは…」

「デディケートシフト…」

ハッとなり私にコーチや潔子先輩の注目が集まっていることに気づいた。

烏養「A、前から思ってたけどバレーにやけに詳しいな～
やってたのか？」

「あ～昔ちょこっとだけ？」

ははっと濁す私と何かを思い出したような顔をするコーチ。

烏養「お前…確か…！」

「ツー！」

コーチ達と話していると、音駒にツーアタックを決められてしまった。
研磨くんすごく周りを冷静に見られるんだろうな。

影山「ライト！」

影山がスパイクを決めたり、多彩な攻撃をする烏野に対し、地道に1点1点を積み重ねていく音駒。
そして…

『！！！』

犬岡「やっと捕まえた！！！」

犬岡くんのドシャットで音駒が第1セットを取った。
やっぱり少しずつ慣れてくると、あの変人速攻も取られちゃうんだね。

セット間タイムアウト

「はいどうぞ」

1人ずつにスクイズとタオルを渡す私と潔子先輩。

影山「おい！いちいち凹んでらんねーぞ！
次の1本取り返す！」

烏養「絶対止められないスパイクなんてないんだ。
迷うなよ」

さっきのタイムアウトとは裏腹にとても静かな日向。

田中「次はきめたれ日向！」

日向「…はい！！！」

皆の言葉に、はい！と大きく返事する日向。
大丈夫…まだまだ伸び代だらけのチームだもんね。