大丈夫。弐拾陸 ページ29
Aside
あれから数日経ち、任務にも慣れてきた頃、久しぶりに炭治郎たちに会った。
炭「Aさーん!」
『炭治郎!善逸に伊之助も』
炭「お久しぶりです!今日は私服なんですね」
『今日は非番だからね。三人は任務?』
善「そうだよ!姉貴、袴似合うねぇ!」
伊「お前この間の柱の女じゃねぇか!俺様と勝負しろ、勝負ー!」
『ありがとう善逸。伊之助、勝負はまた今度ね。今から任務なんだから、体力は温存しときなさい』
伊「…絶対だかんな」
『わかったよ』
可愛い。思わず伊之助をわしゃわしゃと撫でてしまった。
伊「あにすんだてめー!!!」
善「ずるいぞ伊之助ぇ!!姉貴、俺も!」
『わかったわかった、炭治郎もおいで』
炭「おっ、俺は長男なので…!」
『いいのいいの、頑張ってるぞ長男〜!』
三人の頭を撫でて満足した私は、三人に手を振って浅草に向かった。
銀の人間に変化した時用の着物を買うためだ。
『こんにちは』
店「いらっしゃい。あら、別嬪さんだこと!どんな着物をお探しで?お嬢さん別嬪だから、どんな着物も似合いますよ」
『あー…私のじゃなくて、男性用なんですけど』
店「まぁ!恋仲のお人ですか?」
『いや違くて…えぇー、あ、弟です。職に就いたのでお祝いを…』
お店の人に嘘をつくのは心苦しいが、まぁ、これ以上色恋話に花を咲かせられると困る。
『ええと、尺はこれくらいで、柄は…』
人間の時の銀の髪は、羽毛と同じ銀色だから…
『あっ』
目にとまったのは銀のような色の雪が舞っている柄の着物。直感で、これだと思った。
『これ下さい』
店「はい、毎度ありがとうございます〜!」
着物を包んでもらっている間に、甘味処へ行こうと思いつき、近くの甘味処へ足を運んだ。
『おじちゃん、久しぶり』
店「いらっしゃいAちゃん!久しぶりだねぇ、最近来てくれなかったのに」
『色々あってね〜…』
店「そうかい。いつものでいいかい?」
『覚えててくれてるの?』
店「もちろんだよ!助けて貰ってから娘のように思ってんだ、あんみつとお抹茶だろ?」
『…ありがとう、おじちゃん』
このおじちゃんは、数年前に鬼に襲われているところを私が助けたことで知り合った。それからここの甘味処によく来るようになって、たくさんおまけもしてくれた。
色々あったせいで、甘味を食べるような気分にもなれずにここに来ることも無くなってしまっていた。
大好きなあんみつとお抹茶、覚えててくれて嬉しいなぁ。
店「はい、お待たせ」
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SILK(プロフ) - ツナモソチュロヌさん» 美しい物語だなんてそんな嬉しいお言葉ありがとうございます( ; _ ; ) (2020年3月8日 19時) (レス) id: 7fc337c787 (このIDを非表示/違反報告)
ツナモソチュロヌ(プロフ) - 美しい物語だと思いました(T_T)更新頑張ってください! (2020年3月8日 18時) (レス) id: 3cb3966213 (このIDを非表示/違反報告)
SILK(プロフ) - 水無月さん» ありがとうございますぅぅぅ( ; _ ; )これからも夢主ちゃんを見守ってあげてください( ; _ ; ) (2020年3月8日 11時) (レス) id: 7fc337c787 (このIDを非表示/違反報告)
SILK(プロフ) - 桜さん» ひぃぃ( ; _ ; )こんな作品で泣いていただけるとは嬉しい限りです( ; _ ; ) (2020年3月8日 11時) (レス) id: 7fc337c787 (このIDを非表示/違反報告)
SILK(プロフ) - うりょさん» ありがとうございます( ; _ ; ) (2020年3月8日 11時) (レス) id: 7fc337c787 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊太利亜 | 作成日時:2020年2月20日 23時