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5話 ページ5

「して、椿。如何にしてそのようなことを?」


「お前らのせいだろうがっ!」



隅で観ていた騰が首を傾げる。
おま、しらばっくれんなよ!
録鳴未と麟坊が膠ちゃんの胸見てたの知ってんだからな!!
膠ちゃんの胸は私が守る!



「ンフフゥ、随分と嫌われたようですねぇ、ねぇ、騰?」


「……ハッ!そのようです」



そのようですじゃねえよ!
因みにこの騰という男、首領の若い頃に瓜二つ。
どうしても首領と重ねてしまうから始めは遠ざけようとしていたけど、何故かあっちから絡みにくるのでもうだいぶ吹っ切れた。
まだ偶に重ねてしまうことがあるけれど。
ただ……なんだろう、最近騰のことをかっこいいなー……とか思ってみたり!?
浮気じゃないのよ!?
そもそも首領とはそういう関係じゃなかったし!!



「兎に角!膠ちゃんももう13です。あと2年もすれば嫁に出てもおかしくないんですから……身体の発育のこともありますし。ちゃんと考えてあげてください。……本人が気にしてないので、私も強くは言えませんが」



そう!本人が気にしてない!!
膠ちゃん何気胸あるのに!
脚も色気醸し出してるのに!!
なんで!?王騎将軍が好きだから!?意識してもらいたいの!?そうなの!?
正直私が王騎将軍の立場になったら菩薩顔でサムズアップするよ?
本当それくらい魅力的。



「コココココ……そうですねぇ、まあ考えて見ましょうか」


「はあ……有難う御座います」



盛大に疲れた表情をしていたらしくて、また独特な笑い方をされた。
誰のせいだと思ってるんだよまったくもー。



「……で?お前はいつまで私たちと共に湯浴みをするんだ?」


「……はあ?」



吹き飛ばされたままの状態で座り込んでいる私の前にしゃがんだ騰が、不思議そうに尋ねる。
やっべ、全然考えてなかった。
実を言うと最近胸が痛くなり始めたんだよなあ。
っていっても、もう恥ずかしがるような歳(中身)でもないし、別にいつまでも一緒でも良いんだけど。
ほら、私前世で汚れたままの身体だし。
肉体的には若返ったんだけど、刺青やピアスとかはそのままだったし、当然傷跡とかも。
そういうことを踏まえるとなー……



「……私は、汚いから」

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作者名:時計草 | 作成日時:2016年12月14日 2時

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