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story378 ページ41

ユリカside


「そこ!さっさと立て!」




砦の中で、鞭の音が響く。




「ま…待って下さい、身体が…これ以上動きません。
少し休ませて…」


「そんな時間はない。
この砦はあと一週間で完成させよとの御達しだ、痛い思いをしたくなければとっとと働け……ぐおふっ」




偉そうに威張り散らしていた兵士の顔面に木材が直撃する。




キジャ「すまぬ、ぶつかったか」


「…っ、貴様…っ」


キジャ「周囲には気をつけるがよい。
そなた大丈夫か、その荷私が持とう」




そう言ってキジャは座り込んだ男性の荷物を軽々しく持ち上げる。
決して軽くはないはずだけど……さすが常人の何十倍もの力を持つ白龍の手は違うわね。




「勝手な事をするな!」


キジャ「問題なかろう、私がこの者の分まで運ぶと言っておるのだ。何ならこの者ごと運ぶが」


「いっ、言う事を聞けえっ!!」




怒りに身を任せ奮った鞭はシンアによって止められる。

シンアの面はさすがに目立つから外して目隠しをして来たけれど……目隠しをしていても鞭を止められるのはこちらもさすが青龍ね。




ユン「大丈夫?足が折れてる…これは痛いね、休まないと」


「貴様ら!何をしている!
勝手な行動は厳罰に処す、動けないのなら酒を飲め!」


ユン「勝手なのはどっちだよ。
強制的に連れて来て怪しげな酒飲ませて。
そういう事はあんたも足が折れて同じ目に遭って一声も上げられなくなってから言いなよ」




ユンの言う事はど正論。
それに逆行した兵士は鞭を振るう……しかし、ハクがそれ兵士を荷物と間違えたと言って持ち上げた。

……ふふ、嘘が下手ね。




「ぐあっ」


ユリカ「あら、ごめんなさい」




そして私はハクによって地面に投げ捨てられた兵士を蹴り飛ばす。
もちろん、本気でなんてやってないけど。




ユリカ「まさか倒れているなんて思わなかったわ。
でも進路を防がれると困るのよ、荷物を運べないじゃない。

あら?痛くて動けないの?それは困ったわね……
あっ!それならお酒を飲めば良いんじゃないかしら。
あなたがさっき言っていたように……ねぇ?」




すっと目を細め、地面に倒れる兵士を見下ろせば、ワナワナと怒りに肩を震わせていた。
全く、この程度で起こるなんてたかが知れてるわね。




「きっ、貴様ら、奴 隷の分際で反抗的な態度を…っ」


ハク「反抗的…?心外ですね。こんなに働いているのに?」




そう、私達は自分で言ってしまえるほどによく働いている。
それに対し言葉が出ない兵士を見て…私は思わず笑いそうになってしまった。

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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 晴幸@社会不適合者さん» ありがと〜〜!最近この小説書くのが楽しくて頑張ってます…笑 これからもご愛読のほどよろしくお願いしま〜す! (2021年3月16日 21時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
晴幸@社会不適合者(プロフ) - 何時読んでも良いね、更新愉しみに待機して居るね、これからも。大変だろうけれど、せっちゃんの速度で更新すれば良いと思っているよ。 (2021年3月16日 11時) (レス) id: d3defbd144 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます!更新はスローペースかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2020年11月11日 22時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます!大好きな作品だと言っていただけると励みになります…!これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2020年11月11日 22時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 応援してます!頑張って下さい!! (2020年11月11日 21時) (レス) id: 59bc6ae80d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2020年11月10日 19時

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