story366 ページ29
ユリカside
シンア「………みんな、ごめん…」
キジャ「気にするな、そなたが無事で何よりだ」
本当にキジャの言う通りね。
一時はどうなるかと思ったけど、解決して本当に良かった。
みんなで安心していると、シンアは面をしていないことに気づき、手で眼を押さえきょろきょろと辺りを見渡す。
ヨナ「まだ…必要?」
ヨナのその言葉にシンアは首を横に振る。
シンア「…でもあれは…形見だ。付けてると安心する」
ヨナ「…そう。じゃ、帰りましょ」
ハク「入口閉まってんぞ」
ユリカ「別の入口とかあるのかしら」
その時、ふっとロウソクの灯りが消えた。
持ってきた松明の灯りも消えちゃったし……真っ暗で何も見えなくなってしまった。
さてさて、出口はどっちかしら。
ジェハ「いよいよこれは皆仲良くして骸骨?」
ヨナ「困ったわねー」
シンア「……大丈夫、俺…見える。掴まって」
そっか、シンアは夜目がきくものね。
シンアに促されて一列に掴まれば、ゆっくりと歩き出す。
……道中、シンアが忠告してくれたのにも関わらずぶつかってる人が数名いたけれど。
すると、どこかから妙な声が聞こえてくる。
全員が首を傾げ、また亡霊ではないかと言い出す始末。
ハク「こっちに来るぞ」
声と同時に…灯りも近づいてくる。
そして、
ユン「いたーっ、バカ珍獣共!」
泣きながら松明を持ったユンが現れた。
………ずっと、探しててくれたのね。
ヨナ「ユン!どうやってここに!?」
ユン「遠くから音が聞こえたから調べてみたら別の入り口見つけたのっ!
暗いし独りだし持って来たおにぎり冷めちゃうし!」
「「「お母様…っ」」」
ユン「産んだ覚えないよ!!」
炊いたご飯をおにぎりにして持って来るなんて……
もう発想がお母さんのそれね。
まあ、これだけの人数を養っていれば…お母さんみたいになっちゃうのも必然よね。
ヨナ「ごめんねユン」
キジャ「すまぬユン、おにぎりは有難く頂くぞ」
ハク「ユン、別の入口はどこだ?」
ユン「こっち」
洞窟から出た後、ヨナからあの青龍について聞いた。
それを聞いたら…どうかあの青龍の魂が安らかに眠れますように、そう願わずにはいられなかった。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 晴幸@社会不適合者さん» ありがと〜〜!最近この小説書くのが楽しくて頑張ってます…笑 これからもご愛読のほどよろしくお願いしま〜す! (2021年3月16日 21時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
晴幸@社会不適合者(プロフ) - 何時読んでも良いね、更新愉しみに待機して居るね、これからも。大変だろうけれど、せっちゃんの速度で更新すれば良いと思っているよ。 (2021年3月16日 11時) (レス) id: d3defbd144 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます!更新はスローペースかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2020年11月11日 22時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます!大好きな作品だと言っていただけると励みになります…!これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2020年11月11日 22時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 応援してます!頑張って下さい!! (2020年11月11日 21時) (レス) id: 59bc6ae80d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2020年11月10日 19時