検索窓
今日:3 hit、昨日:15 hit、合計:44,595 hit

story349 ページ11

not side


リシス「ほれ、治癒完了」




リシスがそう言うと、辺りに広がっていた淡い光が収束していく。ドカッとその場に腰を下ろしたリシスは疲れた疲れた、と手で顔を仰いだ。

しかし、疲れたと言うわりには額に汗が滲む様子もなく、あまりにもいつも通りに見える。




リシス「いつでも治してやるとは言ってるが……あんま無茶すんじゃねェぞお前ら」


グエン「感謝してるぞ、守護龍」


リシス「そう思うんなら無傷で帰ってきてくれよ」




戦が終わり、リシスは兵士達の怪我を治す。
重傷者も軽症者も誰でも来いと言わんばかりに受け入れ、その全ての傷を癒していく。
その力が龍の力であることを隠しているとはいえど、もはや神の領域に近いとされていた。

そして兵士達の治癒が終われば、最後に龍達の怪我を治す。
その時リシスは決まって彼らに言う、"無茶すんじゃねェぞ"と。彼女なりに彼らを心配しているのだ。




アビ「守護龍の能力って…何?」


リシス「あ?何だよ突然」


アビ「……あんま、話そうとしないから」


リシス「そうか?
……というか、守護龍の能力なんて見たまんまだろ。
治癒だよ治癒。いつも使ってるだろ」




その能力でお前の麻痺を治してやってんだぞー。
とリシスはアビの額をコツンと突く。

やめろ!と牙を剥く青い龍に、リシスは可愛いなァと笑みをこぼした。




シュテン「んじゃ、あの能力は?」


リシス「あの?」


シュテン「さっきの戦ん時の…黒いやつ」




黒いやつ…と言われ首を傾げる。
しばらく考え込んだ後、あーっ!と思い出したようにリシスは手を打つ。




リシス「あれは破壊龍の能力だよ。
あんま使ったことなかったからなー、知らねェのも当然か」


グエン「龍の能力を2つ持ってるのは知ってたが…」


リシス「言ったろ?私は全てを守り壊す者だ。
破壊龍は毒を吸収し毒を与える。あん時使ったのは敵に毒を与える能力だ」




毒を吸収し自身の身体能力を上げることができると同時に、相手に毒を与え壊すこともできる。
それが破壊の能力。

守護龍とは正反対……まさに矛盾の力だ。

story350→←story348



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (58 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
518人がお気に入り
設定タグ:暁のヨナ , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 晴幸@社会不適合者さん» ありがと〜〜!最近この小説書くのが楽しくて頑張ってます…笑 これからもご愛読のほどよろしくお願いしま〜す! (2021年3月16日 21時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
晴幸@社会不適合者(プロフ) - 何時読んでも良いね、更新愉しみに待機して居るね、これからも。大変だろうけれど、せっちゃんの速度で更新すれば良いと思っているよ。 (2021年3月16日 11時) (レス) id: d3defbd144 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ソラさん» ありがとうございます!更新はスローペースかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2020年11月11日 22時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - えりさん» ありがとうございます!大好きな作品だと言っていただけると励みになります…!これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2020年11月11日 22時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 応援してます!頑張って下さい!! (2020年11月11日 21時) (レス) id: 59bc6ae80d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2020年11月10日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。