story234 ページ31
ユリカside
ユン「躍り方がわかれば俺もやるよ？
屈辱だけど知らないんだ〜っ……」
ヨナ「ん──。
それなら、ユリカが踊るのがいいんじゃないかしら？ほら、さっきもそこで踊ってたでしょう？」
ユリカ「あら、見てたの？」
ヨナ「うん、すっごく綺麗だった」
綺麗だった、なんて素直に言われると照れてしまう。
私の舞いなんて里にいた時にお祭りでちょっと踊ったくらいで、人様に見せられるようなものじゃないのに……
恥ずかしながらも"ありがとう"、と言葉を返した。
ユリカ「でも私は、ヨナの舞いが見たいな。
私の基本も知らない下手な舞いを見るよりも……ヨナの舞いを見た方がこの村のみんなも喜ぶんじゃないかしら」
私がそう言えば、ヨナは言葉をつまらせ少し下を向いた。
その様子から察するに、あまり舞いが好きではないのかしら。
ハク「へぇ。姫さんが踊るのか」
ユリカ「あ、ハク」
ハク「やめた方がいいんじゃないですか？
あのヨタヨタヒヨコ踊り」
ハクの生意気な一言に、
ヨナのやる気に火がついた………
ヨナ「やるわ」
そういいながら、
ヨナは拳を震わせていた。
ユン「ありがとう、ヨナっ！
俺、次はきっと踊り覚えるからっ！」
ユリカ「次って……あるのかしらね」
．
やがて日が、暮れ始めた。
ヨナ「人が集まって来たわね。
余所者の私が舞いなんてして良いのかしら」
ユン「今夜はお祭だから盛り上がればそれでいいって、女の人達が言ってたよ」
ユリカ「案外緩いのね」
ユンは花嫁衣装を脱いで、いつもの服に戻っていた。
ということは、ヨナがあの衣装を着て踊るんでしょ？
とっても楽しみね。
ヨナ「火鎮の祭ってどんなお祭なの？」
ユン「ここは昔、ジュナム王時代、高華国と戒帝国が領土を争い、戦場となった村なんだ。
戦火の炎は村を巻き込み、たくさんの家が焼かれ、人が亡くなったんだって。今は小さな村だけど、昔はもっと大きな村だったっておじいさんが言ってた。
この祭りは、そこで亡くなった人の魂と、戦火の炎と…そして………火の部族の怒りを鎮める、という意味があるんだって」
ユリカ「火の…部族……？」
ユン「うん、火の部族は土地を奪われたからね。
この土地の人は再び争いが起こるのを恐れてるんだ」
この祭りには、そんな意味が……込められていたのね。
この祭りがこの村にとってどれだけ重要なものであるか、意味を知るとより一層重く感じられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 345人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - さらさん» お久しぶりです！ここまで読続けていただき、本当にありがとうございます！アルギラもいいですよね〜！名前の最後に″にゃん″をつけるとか可愛すぎかっ笑 更新ゆっくりかとは思いますが、これからもご愛読のほど、よろしくお願いします！ (2019年4月22日 22時) (
レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
さら - お久しぶりです！！お話いつも更新してくれてありがとうございます！！もうパート6なんて凄いですね！！最近暁のヨナの漫画読んでアルギラも大好きになりました！更新大変かも知れませんが頑張って下さい！！ (2019年4月21日 0時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
あー(プロフ) - 良かったです(^Д^)楽しみに待っています！！ (2019年4月7日 7時) (レス) id: 0bb1490bb1 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - あーさん» ありがとうございます！スランプからは少し、脱出しつつあるので……なんとか、お話を考えていこうと思います！これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2019年4月3日 14時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
あー(プロフ) - お返事ありがとうございます！そうだったんですね(>_<)子の時期忙しいこともあるかと思います。体調にも気をつけてください！！ (2019年3月30日 20時) (レス) id: 0bb1490bb1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2019年3月3日 12時
