story166 ページ37
ユリカside
私が身支度を整えていれば、ヨナが目を覚ました。
まだ眠いようで、目を擦っている。
ヨナ「おはよう……ユリカ、早いのね」
ユリカ「うん……久しぶりに気持ちよく眠れたから、目覚めが良かった」
私は服の帯をキュッと結び、剣を背に背負った。
ユリカ「ほら、ヨナも早く身支度した方がいいわよ」
ヨナ「そうね、皆を待たせられないものね」
ヨナはそう言うなり、布団から起き上がって服に手をかけた。
昨夜の戦いが嘘のように訪れた平和な朝。
窓から差し込む光が、とても眩しく心地よかった。
……そして、身支度を終えた私たちは外へと出た。
そこには既に、皆の姿……そして、守護龍の里の民の姿もあった。
シエナ「いってらっしゃいませ、ユリカ様。
皆様……どうか、ユリカ様の事をよろしくお願いいたします」
ユリカ「ちょっと、保護者みたいな事を言わないでよ、シエナ」
シエナは何だか私よりも大人びて見える。
そんなに歳も変わらない…というか、むしろ私の方が歳上なはずなのに少し悔しい。
ヨナ「任せて」
ユン「どちらかというと、オレらがユリカにお願いしないといけない方だと思うよ」
ユンのその言葉に、私はくすりと笑みをこぼす。
そして、シエナの前に立った。
ユリカ「シエナ、私がいない間……この里を守ってくれてありがとう。本当に感謝してるわ。
それと…これからも、どうかこの場所を守って。我が儘だってわかってるけど………私の代わりにここを守って。
その役目を私はシエナに託します」
シエナ「…………もったいなきお言葉ですっ」
私はシエナを優しく抱きしめた。
すると、シエナは静かに涙を流して私の服をギュッと握る。
止めどなく溢れるシエナの涙を、私は何度も…何度もぬぐった。
251人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - こよみさん» 楽しんでいただけているようで嬉しいです!修学旅行、楽しんできますね!これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2018年11月15日 21時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています!修学旅行楽しんで来てください! (2018年11月15日 19時) (レス) id: 6a1cd785e9 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 采音さん» そうです!ついに夢主の過去を書けました!これから本格的に過去編に入っていきます!これからも楽しんでいただけるよう更新頑張るので、ご愛読のほどよろしくお願いします!! (2018年10月13日 21時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
采音(プロフ) - ついに、夢主の過去が!!もう読むの楽しすぎてやばいです!!これからも応援してます!! (2018年10月13日 15時) (レス) id: 617623b2fe (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - さらさん» ありがとうございます!ついにジェハも仲間になりました!長かった……笑 これからも楽しんでいただけるように、更新頑張ります! (2018年9月20日 23時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2018年9月16日 21時