story158【消えない傷】 ページ29
ユリカside
ユリカ「そしてこの後ユンとイクスと出会って……それ以降は知っての通り」
ここまでの話を、皆は黙って聞いていた。
その静寂が心地よくもあり、どこか苦しくもあった。
ユリカ「賊の命を奪い…故郷であるこの里、守護龍の里を破壊した。だから守護の力も破壊の力もこれまで使ってこなかったし、皆に言わなかった。………本当にごめんなさい」
そして、この沈黙を……静かだけど真っ直ぐに響く、そんなヨナの声が破った。
ヨナ「ユリカ、私もごめんなさい。
いつか、ユリカの故郷について聞いたことがあったわよね？
あんな…軽々と聞いて良いものじゃなかった。本当にごめんなさい」
ユリカ「……違うわ、ヨナは知らなかっただけ。
だから…何も、悪くないの」
私の言葉に、ヨナは静かに微笑んだ。
ヨナ「そして、ありがとう。
こうやって辛い過去を話してくれて……私、嬉しいわ。
ユリカに信頼してもらえた……って思ってもいい？」
そのヨナの笑顔を……私は一生忘れないだろう。
眩しくて…そして、何故か暖かく感じて……きっと忘れることができない。
それはヨナが四龍の主人で、私の身体にも龍の血が流れているせいなのか。それはわからないけれど。
ユリカ「うん…ヨナの事も、皆の事も…信頼してるよ」
ヨナは私を優しく抱きしめた。
そうしたら何故か涙が込み上げてきて……止まらなくなった。
私がヨナの服を掴んだまま崩れ落ちたものだから、ヨナもその場にしゃがみ込む。
出来るなら思い出したくなかったこと。
ずっと逃げ続けてきた私の過去。
その全てをを打ち明けて……またあの時の悲しさが込み上げてきた。
それでも…………
ユリカ「皆んな…聞いてくれて、ありがとう。
それでね、その…これからも一緒に旅を続けていい……？」
ヨナ「当たり前！ユリカがいないなんて嫌よ！」
ユン「そうだよ！俺だってユリカがいないと嫌だよ！」
ハク「何だかんだ、ユリカは頼りにしてるし……一緒にいて面白いからな」
キジャ「うむ、ユリカは大切な存在だ」
シンア「ずっと……一緒……」
ジェハ「ユリカちゃんは危なっかしいからね……一緒にいてもらわないと困るよ」
ゼノ「姉ちゃんを否定する人なんていないからー！もちろんゼノもー！」
私は皆の言葉を聞いて……自然と頬を緩ませた。
たとえこの力が自分を苦しめたとしても、私はこれからもみんなと一緒にいたい。
それは…どうしても譲れない、私の我儘だ。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - こよみさん» 楽しんでいただけているようで嬉しいです！修学旅行、楽しんできますね！これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2018年11月15日 21時) (
レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています！修学旅行楽しんで来てください！ (2018年11月15日 19時) (レス) id: 6a1cd785e9 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 采音さん» そうです！ついに夢主の過去を書けました！これから本格的に過去編に入っていきます！これからも楽しんでいただけるよう更新頑張るので、ご愛読のほどよろしくお願いします！！ (2018年10月13日 21時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
采音(プロフ) - ついに、夢主の過去が！！もう読むの楽しすぎてやばいです！！これからも応援してます！！ (2018年10月13日 15時) (レス) id: 617623b2fe (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - さらさん» ありがとうございます！ついにジェハも仲間になりました！長かった……笑 これからも楽しんでいただけるように、更新頑張ります！ (2018年9月20日 23時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2018年9月16日 21時
