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story131【精一杯の優しさ】 ページ2

ユリカside


ユン「さて、次はどこに行こうか……」


ヨナ「そうね……あとは黄龍よね」




歩きながら次の目的地を決める私たち……しかし、全くと言っていいほど黄龍の手掛かりはない。
気配なんかを探るにしても、時間がかかりそう。




ユン「とりあえず、今日はここら辺に天幕張って……これからについて考えようか」


「「「賛成ー」」」




そして、次の一歩を踏み出そうとした瞬間……妙な脱力感が身体を襲った。
足元がふらつき、視界がぐらりと揺れる。



(あぁ、もう、最悪だ)



いつだか感じたことのある感覚に嫌気がさした。
額に手を当てれば、思わず力が籠る。




ジェハ「ユリカちゃん?大丈夫?」


ユリカ「っ、何が……?」


ジェハ「何が、って顔色が……」




頭が痛い。体が熱い。
みんなの声が遠くに聞こえ、その姿すら見えなくなる。

………本当に、最悪。
もう二度と味わいたくなかった感覚に吐き気がした。




ジェハ「ユリカちゃん!?」




身体から力が抜け、立っていることもままならなくなる。
次に感じたのはひんやりとした地面の感触。

身体に力が入らず、動くことができない。




ジェハ「ユリカちゃん!!大丈夫!?
ユン君!ユリカちゃんが!!」


ユン「ちょ、ユリカ!?大丈夫!?」




みんなの声が、どこか遠くに聞こえる。
身体は動かず、ぼんやりと繋ぎ止めていた意識すら溶けていくような感覚がした。




ユン「熱い……かなり熱があるね。
もっ、バカ!調子が悪かったのは二日酔いのせいなんかじゃないよ!よくこれで大丈夫とか言えたよね!バカ!」


ユリカ「ごめ……」




あぁ、目を閉じちゃダメだ。
そう思っているのに、瞼が重い。




ユン「天幕の張れるところに移動しよう、早くユリカを休ませなきゃ」




もう、何も考えられなくて。
深い暗闇の中へ沈むように……私は意識を手放した。

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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - こよみさん» 楽しんでいただけているようで嬉しいです!修学旅行、楽しんできますね!これからもご愛読のほどよろしくお願いします! (2018年11月15日 21時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています!修学旅行楽しんで来てください! (2018年11月15日 19時) (レス) id: 6a1cd785e9 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 采音さん» そうです!ついに夢主の過去を書けました!これから本格的に過去編に入っていきます!これからも楽しんでいただけるよう更新頑張るので、ご愛読のほどよろしくお願いします!! (2018年10月13日 21時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
采音(プロフ) - ついに、夢主の過去が!!もう読むの楽しすぎてやばいです!!これからも応援してます!! (2018年10月13日 15時) (レス) id: 617623b2fe (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - さらさん» ありがとうございます!ついにジェハも仲間になりました!長かった……笑 これからも楽しんでいただけるように、更新頑張ります! (2018年9月20日 23時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2018年9月16日 21時

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