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ユリカside
キジャ「海に何か思い出でもあるのか？」
ユリカ「思い出…といえばそうね。
それは、大切な人との思い出。そして…出来るなら思い出したくもない最悪な思い出」
海を見るたび、思い出したくなくともあの時の記憶が蘇る。
私の大切な人との思い出。
私はあの日、大切なものを見つけ…そして失った。
〈ユリカ、これが海よ〉
〈わぁ、海って広いんだね！〉
〈ふふっ、そうね。朝に来ればもっと綺麗なのよ〉
〈そうなんだ……いつか見てみたいな！〉
〈もし、ユリカが故郷を出て……旅をすることがあったのなら、この海を見て今日の日を思い出してね〉
大切な人との最後の思い出。
その言葉通り、私は海を見て何度もあの日を思い出した。
何度忘れようとしても、忘れられなかった。
ユリカ「私は…海を見るたびに、胸が張り裂けるほどに苦しくなる。行き場のない悲しみに…すべてを投げ出したくなる」
皆が言葉を飲み込むのがわかった。
いきなり私がこんなことを言ったのだから、仕方がない。
ユリカ「雰囲気悪くしてごめんなさい、明日に備えて……もう寝なきゃね」
私がそういって歩き出そうとすると、突然ジェハに腕を掴まれた。
驚いて目を見開く私が、ジェハの瞳に映っている。
ユリカ「………ジェハ？」
ジェハ「ユリカちゃんは……もっと皆を頼ってもいいんじゃない？」
キジャ「そうだぞ！私の事を兄とでも思って何でも相談するがよい」
シンア「……うん」
私は少し驚いたが、やがてくすりと笑みを溢した。
ユリカ「うん、ありがとう。今は皆がいるもんね。
……本当、皆に出会えて良かった」
キジャ「何だ、まだ旅は終わらんのだぞ」
シンア「これからも……皆……一緒」
"一緒"その言葉が嬉しかった。
私にとって、これ以上望むものなどない。
だけど同時に…苦しくもあった。
ユリカ「ジェハは、一緒に来てくれないんでしょ？」
ジェハ「うーん。まぁ、ユリカちゃんが寂しいから僕にいてほしいって言ったら考えるよ。二人旅なら」
ジェハはそういって、にこりと笑った。
私はそんなことだろうなぁ……と苦笑いを溢した。
考えを曲げるつもりはないらしい。
ユリカ「……みんな、ありがとう。お休みなさい」
精一杯の笑顔を作る。
私は海を見るたびにあの日を思い出す。
だけど、嫌な思い出が…幸せな思い出を塗り替えていく。
忘れたくない思い出ほど…色褪せていく。
いつか本当に思い出せなくなってしまうのではないかと、私はすごく怖いんだ。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - アリスさん» はじめまして！そういう風に思ってくれる方がいるとわかると……本当に励みになります！これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします！ (2018年9月5日 7時) (
レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - はじめまして！投稿がはやく、内容が面白い！サイコーです！！これからも頑張ってください！ (2018年9月4日 21時) (レス) id: f34bad83a4 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 紫狼さん» ありがとうございます！私自身がジェハとシンアが好きなのでその辺の絡みが多くなってます笑 これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2018年8月24日 16時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
紫狼 - ジェハと絡む度、ジェハ推しの私の心臓がやばいです、最高です、貴方様のジェハ最高すぎます...！！！ (2018年8月24日 5時) (レス) id: bb6894edb5 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 春風さん» はじめまして！コメントありがとうございます！夢主ちゃんが抱えているものもちゃんと考えてます！もう少ししたらだんだんとわかってくると思うので……ご愛読のほどよろしくお願いします！ (2018年8月22日 23時) (レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2018年7月21日 21時
