story473 ページ47
ユリカside
部屋に入って来たテジュン様のお母様にどう声をかけるべきか分からず動きを止める。
まさかこの現場を目撃されてしまうとは。
粗末な言い訳しか、頭には浮かんでこない。
「ヨナ姫……っ」
そこに、テジュン様登場。
更にどう声をかけて良いか分からなくなった。
しかし、目の前のテジュン様もこの状況を前に情報処理が追いついていないようで……目を丸くしたまましばらく固まっていた。
テジュン「………えっ、しんだ？」
「「「生きてる生きてる生きてる」」」
ようやく絞り出した言葉がそれとは。
しかし、キョウガ将軍の有様を見れば言葉を失ってしまうテジュン様の気持ちも分かる。
ユン「お風呂に行ったらキョウガ将軍がいて、転んで気絶しちゃって放っとけなかったから連れて来たんだ」
テジュン「お…おお、そうだったのか」
だいぶ省略してるけど、間違った事は言っていない。
テジュン様の思う状況とはかけ離れていると思うけれど、捉え方の違いだ。
………私たちが悪くない、とも言えないけれど。
テジュン「…で、えっと…母上はなぜここに……」
シンア「廊下…走ってた俺らを…その人、見てた…」
ユン「えっ、じゃあ俺らの後をついて来たって事？」
私がしたわけじゃないけど……本当に、申し訳ない。
扇から垣間見える視線が気まずくて、少しばかり目を逸らし、下ろしたままの髪で視線を遮った。
テジュン「それにしても、ここはヨナ姫だけの客室だぞ。
お前達には使用人の部屋を与えたはず…」
ハク「姫さんが騒ぎに巻き込まれた事忘れたのか？
一人にするわけねーだろ」
テジュン「私はフクチを姫の護衛につけたはずだぞ。
フクチ！どこだフクチ!!」
フクチ…は確か、いつもテジュン様の護衛をしている人よね。
火の部族の土地で暗黒龍とゆかいな腹減り達を始めたばかりの頃も、テジュン様と一緒にいた気がする。
ハクと同じように専属護衛、ってとこかしら。
フクチ「はい、二つ隣の部屋で同僚と賭け札やってました」
テジュン「こらフクチーーーー!!!
ヨナ姫の護衛を申し付けただろう!?」
フクチ「お言葉ですがテジュン様、「あ、俺いるから護衛は間に合ってるぞ」と当たり前のように二人で部屋に入っていった所に自分も入室したら覗き趣味と思われるじゃないですか、心外です」
テジュン「胸を張って仕事放棄するんじゃない」
そのやりとりに、思わずフッと笑い声が漏れる。
主人と部下のはずなのに……こういう関係って、何だか素敵よね。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - nanaさん» 長かったでしょうにここまで読んでくださりありがとうございます…！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2023年2月27日 19時) (
レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
nana - すごく読みやすくて、ここまで一気に読んでしまいました！続きも楽しみにしてます♪ (2023年2月25日 21時) (レス) @page38 id: fcdee50502 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 華音さん» いつもありがとうございます。誤字の方は訂正させていただきました。 (2023年2月8日 17時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - お久しぶりです。最新2話分読ませて頂きました(*^^*)ですが、458頁目のハクの台詞に誤字が一箇所御座いましたので^^;ご報告を！！火の部族の兵士達に囲まれてしまった辺りのシーンです。それでは、次の更新を楽しみにしております(*´∀｀*) (2023年2月3日 17時) (レス) @page33 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 由利さん» ありがとうございます！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2022年10月31日 19時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2022年2月23日 19時
