story466 ページ40
ユリカside
部屋に訪れる沈黙。
ハクの襟元を掴んでいたテジュン様はハクの言葉を聞くなり完全に思考停止。
テジュン「い、いや…あまりにさらっと言うんで意識飛んだがそこは別に驚くとこじゃない。
問題はヨナ姫の気持ち……」
そう言いながらチラリとヨナの方を向くが、ヨナの顔は良く熟れたリンゴのように真っ赤。
その様子には、さすがのテジュン様も嫌でもヨナの気持ちを察した事だろう。
テジュン「とにかく部屋は別ーーーーっ」
フクチ「話、途中ですよ。
私が聞いておきましょうか、ヨナ姫の気持……」
テジュン「やめろ!!心が!!しんでしまう気がする!!」
どうやら、自己防衛本能が働いたようで。
可哀想だけど、ヨナとハクの間にテジュン様が入れるような隙は僅かにもないのよね。
思い続けるのは構わないけれど、ヨナの恋路の邪魔だけはしないでほしい。
ジェハ「ま、隣なら問題ないかな」
ユリカ「テジュン様の別荘だし、何もないとは思うけれど……何かあれば私も対処するし、すぐに合図するわ」
ジェハ「うん、了解。
ヨナちゃんもユリカちゃんも、今日はそっちでゆっくり休みなよ」
ヨナ「うん」
部屋から出て行く男共を見送って、戸を閉める。
するとヨナは先程のことを思い返したのか顔を赤くさせ、熱さを逃すようにパタパタと扇いだ。
ほんと、可愛いんだから。
ユリカ「ふふっ、真っ赤」
ヨナ「も、もう！ユリカ！」
その時、外から大きな音が聞こえ目を見開く。
何の騒ぎ!?と言いながらヨナが窓を開ければ、そこから騒ぐ民の姿が見えた。
まるで宴、戦の勝利を祝う宴かしら。
オギ「宴だよ、火の部族が戒帝国を打ち破ったからな」
ヨナ「オギ」
オギ「そして赤い髪のヨナ姫と四龍が我らに味方し勝利へと導いた……やはり我らには緋龍王の加護があると御目出度い顔してやがったぜ」
ヨナ「民の噂ではハクが父上を殺し、私を連れ去った事になっているでしょう？
突然現れた曰く付きの私達を緋龍王や四龍の再来だと思えるものかしら……不思議だわ」
ユリカ「……それは、火の部族だから。とも言えるわね」
オギ「あぁ、十把一絡げにはいえねえが火の部族ってのは大体がスジン元将軍の影響で自分の部族こそが真に王権を握るべき部族だと信じ他部族を見下している」
かの戦でその思想はだいぶ落ち着いたと思っていたけど……騒ぐ民の様子を見る限り、根底に根差す緋龍王への信仰はそう簡単に消えるものではないと思い知らされる。
……私としては、あまりいい気はしない。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - nanaさん» 長かったでしょうにここまで読んでくださりありがとうございます…！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2023年2月27日 19時) (
レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
nana - すごく読みやすくて、ここまで一気に読んでしまいました！続きも楽しみにしてます♪ (2023年2月25日 21時) (レス) @page38 id: fcdee50502 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 華音さん» いつもありがとうございます。誤字の方は訂正させていただきました。 (2023年2月8日 17時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - お久しぶりです。最新2話分読ませて頂きました(*^^*)ですが、458頁目のハクの台詞に誤字が一箇所御座いましたので^^;ご報告を！！火の部族の兵士達に囲まれてしまった辺りのシーンです。それでは、次の更新を楽しみにしております(*´∀｀*) (2023年2月3日 17時) (レス) @page33 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 由利さん» ありがとうございます！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2022年10月31日 19時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2022年2月23日 19時
