story461 ページ35
ユリカside
静かな沈黙が流れる。
どうするべきか、誰もが答えを出せずに戸惑う。
その時、高みで様子を見守っていたヨナがこちらへと足を踏み入れた。
ハク「姫さん」
テジュン「ヨナ姫」
ヨナ「前に式典で顔を合わせた事があったわね、キョウガ将軍」
キョウガ将軍は目を見開き、火の部族の兵たちは陽を受けてより美しく靡くその赤い髪に目を奪われる。
赤い髪はまさに建国神話に記された緋龍王そのものであり、緋龍王と四龍の伝説により現実味を帯びさせるものであった。
ヨナ「スウォンは私達が生きている事は知っているわ」
キョウガ「……！」
ヨナ「殺したければいつでも出来るし、貴方一人で焦る必要はない」
動じることのない真っ直ぐな視線を受け止めきれずに、キョウガ将軍は一瞬怯む。
信じられないといった様子で、ヨナを見つめていた。
「赤い髪と四龍…伝説の通りだ……！」
キョウガ「赤い髪と四龍…？」
「かの戦の後、噂になっていたんです…！
今日この目で見て確信しました。
伝説の四龍と赤い髪の…王家の血を引くヨナ姫が我々火の部族を救って下さったんですよ…！
まるで…天が緋龍王を我々に遣わされたみたいに！」
キョウガ「馬鹿を言え、緋龍王などいない!!」
「キョウガ将軍もご覧になられたはずです。
彼らの力こそ本物の神の力……彼らに手出しする事は神への冒涜にも等しい行為なのではないですか!?」
その言葉には思わず顔を顰めた。
ここしばらくで嫌なくらいに突きつけられている。
私たちの力は人のよくない感情を引き起こし、私たちの意図とは別の方向で噂が広められていく。
大きな力というのは……本当に扱いが難しい。
ユリカ「……最悪の方向に話が進んでるわね」
ジェハ「あぁ、このままだと僕らの力は国を大きく揺るがすことになってしまう」
話の内容からすれば、私が龍の力を持つ者だという事は知られていないのだろう。
だけど、スウォン陛下は私が龍の力を持っているということを知っている。
その内容までは知らないだろうけど……
あまりに噂が広まってしまえば、逃げ場はもうない。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - nanaさん» 長かったでしょうにここまで読んでくださりありがとうございます…！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2023年2月27日 19時) (
レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
nana - すごく読みやすくて、ここまで一気に読んでしまいました！続きも楽しみにしてます♪ (2023年2月25日 21時) (レス) @page38 id: fcdee50502 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 華音さん» いつもありがとうございます。誤字の方は訂正させていただきました。 (2023年2月8日 17時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - お久しぶりです。最新2話分読ませて頂きました(*^^*)ですが、458頁目のハクの台詞に誤字が一箇所御座いましたので^^;ご報告を！！火の部族の兵士達に囲まれてしまった辺りのシーンです。それでは、次の更新を楽しみにしております(*´∀｀*) (2023年2月3日 17時) (レス) @page33 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 由利さん» ありがとうございます！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2022年10月31日 19時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2022年2月23日 19時
