story454 ページ28
ユリカside
ヨナ「えっ、空都に行く？」
ゼノ「そう」
夕食の後、みんなで火を囲みながら次の目的地について話し合う。そこで案として出された場所には、私も少しばかり驚いてしまった。
"空都"、それは緋龍城のある場所。
つまりは王のお膝元。
ヨナやハクにとって、最も危険な場所と言っても過言ではないほどの場所だ。
ジェハ「珍しいね、ゼノ君が行きたい所を言うなんて」
ユリカ「それも空都だなんて」
ゼノ「お前らまだ身体重いだろ」
ジェハ「まあ、正直本調子ではないね」
ゼノ「緋龍城の近くに行けば回復するから」
確か、前にも高華国から離れて病に罹り……高華国に戻ってきたら身体が楽になった、なんてこともあったわね。
私の加護が効きにくかったのも、緋龍城から離れたから……なんて話をした覚えがある。
ユン「あの…根本の話で悪いんだけど、何で緋龍城に近いと龍たちは回復するの？」
ゼノ「緋龍城は龍神の加護が強い城だから。
そこには緋龍王の霊魂を祀る廟がある。な、娘さん」
ヨナ「えっ、ええ」
ゼノ「神官弾圧の際…その廟も危なかったけど、流石のユホンも緋龍王の廟には手出し出来なかったんだ」
神官弾圧の際の話は、イクスに聞いた事がある。
当時の大神官まで、皆殺しにしてしまったと……
生き残った人は数えられるほどで、イクスもあまり思い出したくない出来事だろうとそれ以上は聞かなかったけれど。
キジャ「その廟に我々を癒す力があるのだな」
ゼノ「そ」
ユン「え…ちょっと待って、緋龍城まで行くって事？」
ゼノ「いや、空都の近くで療養出来れば良いから」
空都の"近く"、で良いのなら療養に行っても何とかなるかもしれないわね。
出来る事なら緋龍城まで行くのが回復のためには良いのだろうけど、そんな危ない事は出来ない。
ヨナ「緋龍王の廟…昔、父上に連れられてよく出入りしてたわ」
キジャ「どんな所ですか？」
ヨナ「霊を祀っているのに少しも怖くなくて、不思議と温かさを感じる場所よ。
小さい頃、そこで遊ぶのが好きだったの」
当時の事を思い出しているのか、少しヨナの口角が緩む。……しかし、
その表情はすぐに固まり、目が見開かれた。
ユン「ヨナ？」
ヨナ「あ…ううん。
ジェハ達、早く治ってほしいし移動は賛成よ」
ユン「じゃあ決まりだ、明日出発しよう」
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - nanaさん» 長かったでしょうにここまで読んでくださりありがとうございます…！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2023年2月27日 19時) (
レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
nana - すごく読みやすくて、ここまで一気に読んでしまいました！続きも楽しみにしてます♪ (2023年2月25日 21時) (レス) @page38 id: fcdee50502 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 華音さん» いつもありがとうございます。誤字の方は訂正させていただきました。 (2023年2月8日 17時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - お久しぶりです。最新2話分読ませて頂きました(*^^*)ですが、458頁目のハクの台詞に誤字が一箇所御座いましたので^^;ご報告を！！火の部族の兵士達に囲まれてしまった辺りのシーンです。それでは、次の更新を楽しみにしております(*´∀｀*) (2023年2月3日 17時) (レス) @page33 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 由利さん» ありがとうございます！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2022年10月31日 19時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2022年2月23日 19時
