story449 ページ23
ユリカside
ゼノ「兄ちゃん、その荷物食いもん？」
ハク「おー、商団から貰った」
ユン「商団に会いに行ってたの？」
ハク「この時期にこの辺通る知り合いの商団がいて。
それに…ユリカが美味いもん買ってこいって言ってたし」
ユリカ「あら、聞こえてたの」
ヨナと二人で話してたのに耳が良いことで。
手渡された袋の中には食材がいっぱい。
しばらくはこれで持ちそう。
今日は戦も終わったことだし、お酒も出して少し豪華な食事にしようかしら。
ヨナ「ハク！」
ヨナが大きな声でハクを呼ぶ。
その声に振り向くと…ハクは少しばかり目を見開いた。
ヨナ「ハク、昨日はごめんなさい…！」
ハク「……なんで謝るんです？」
ヨナ「私の言い方が悪くて、ハクを傷つけて…ごめんなさい」
ハク「……。」
ヨナ「私、昨日風の部族の人達とハクの会話聞いてて、私がずっと風の部族からハクを奪っていたんだって思って……それにハクには…ハクには許嫁もいて、だか…っ」
ハク「許嫁…？ああ、アヤメの事か」
否定しない!!?
思わず目を見開いた。
そんなもんいません、って否定するものだと思ってたから……本当に許嫁がいたのね。
まぁ、考えてみれば風の部族の元将軍なのだからおかしな話ではない。
ハク「成程…だから俺に帰るのを促したり、自由を返すとか言ってたんですか」
ヨナ「そう…でも！
ハクが必要ないとかそんな事思ってない。
ハクは、大切な人だから、だから……一緒にいて…」
きゅっと、ヨナが目を瞑る。
拙い言葉でも、精一杯の想いを伝えた。
ハク「……なんですか、それは」
ヨナ「え」
ハク「俺…言いましたよね？
何度でも、離れねえって！当たり前だろ!!
俺がそれを義務でやってる訳じゃねぇっていい加減分かれよ!!
俺は！風の部族が大事で、あいつらに何かあったら必ず助けるって思ってるけど!!
帰る場所は、ここなんです!!」
「「!!!」」
まさかハクの口からそんな言葉が聞けるとは思ってなくて、不覚にもうるっときてしまった。
ハク「私達は大丈夫だから風牙に戻ってなんて、余所者みたいに言わんで下さい」
ヨナ「ごめ…」
ハク「謝らなくていい。
知って欲しいだけです、子供みてえだけど」
ふいと、ハクは目を逸らす。
きっとヨナから言われた言葉は、他の誰に言われてもヨナにだけは言われたくなかった言葉だろう。
だからこそハクは今、こうして自分の思いを伝えているのだと思う。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - nanaさん» 長かったでしょうにここまで読んでくださりありがとうございます…！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2023年2月27日 19時) (
レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
nana - すごく読みやすくて、ここまで一気に読んでしまいました！続きも楽しみにしてます♪ (2023年2月25日 21時) (レス) @page38 id: fcdee50502 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 華音さん» いつもありがとうございます。誤字の方は訂正させていただきました。 (2023年2月8日 17時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - お久しぶりです。最新2話分読ませて頂きました(*^^*)ですが、458頁目のハクの台詞に誤字が一箇所御座いましたので^^;ご報告を！！火の部族の兵士達に囲まれてしまった辺りのシーンです。それでは、次の更新を楽しみにしております(*´∀｀*) (2023年2月3日 17時) (レス) @page33 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 由利さん» ありがとうございます！更新はゆっくりかと思いますが、これからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2022年10月31日 19時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2022年2月23日 19時
