story39 ページ40
ユリカside
あれから候補にあげられた土地全てを回ったが、全て玉砕に終わった。
いくら東北東に行っても、キジャが感じる気配はもっと東北東だという。
ユン「え？まだ向こう？おかしいなー。
それらしき所には行ったのに……まさか青龍、国境を越えたんじゃないよね」
ハク「鼻がつまってんじゃねーか？白蛇」
キジャ「鼻で嗅ぎ分けてるのではないっ！」
その時、キジャはヨナ姫が足をおさえていたのに気づいた。
キジャ「姫様、足を痛めたのですか！？」
ヨナ「大丈夫、ちょっと疲れただけ」
と、笑顔で言うヨナ姫だったが、やっぱりどこか辛そうだった。
ヨナ姫にはなれない旅だものね、こうなるのも無理はない。
ユリカ「ユン、姫様にあれをあげてよ」
ユン「そうだね」
ユンは立ちあがり、水筒を姫様に差し出した。
ユン「飲んで」
ゆっくりとそれを飲むと、たちまちヨナ姫は笑顔になった。
ヨナ「おいしい！何、これ？」
ユン「ビワの果実酒、飲むと疲労回復！」
ユリカ「ミツバを足に貼っとけば、明日にはよくなるわ。
だから今日はもう休んで？」
ヨナ「ユンもユリカもすごい〜！物知り〜」
．
真夜中…ヨナ姫は一人、弓の練習をしていた。
キジャ「姫様……？」
ヨナ姫に話しかけようとするキジャの口を私はふさいだ。
キジャ「な…っ……ユリカ｣
ユリカ「姫様の邪魔はしないであげて。
今、頑張っている最中なの」
キジャ「姫様はいつから弓を……」
ユリカ「キジャに会う前からずーっと。
ヒマさえあれば……ね。多い時はなんと一晩二百本も」
キジャ「にひゃ……」
再び大声を出しそうになったキジャの口を私はふさいだ。
キジャ「なぜ、あのような無茶を？私が、いるのだから武術など必要ないのに」
ユリカ「そう、私たちがいるから……姫様には武術なんて必要ないかもしれない。でも、姫様は己の無力を許さない。父を殺され城を逃れ、それでもこの世界で生き抜く為に……一人じゃ何もできない自分を恥じて、何をすべきかもがいている」
キジャ「ユリカは止めぬのか？」
ユリカ「もちろん、止められるのなら止めたいよ。
でも…見ていたいとも思う、人間らしく足掻く姿を……ね、ハクはそう思ってるんでしょ？」
私はキジャの後ろに向かって話しかける。
ハク「気づいてたのかよ…」
キジャ「そなたいつから！？」
ユリカ「ふふ、ハクは最初から聞いてたわよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 465人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「原作沿い」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ムーンさん» ありがとうございます！そんなことないですよ、たまに口調が迷子になって焦ります笑 応援に応えられるように、これからも頑張ります！ (2018年3月27日 17時) (
レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - 読ませていただきました！一人一人の口調とか分かってて凄いですね！？私は無理無理w頑張ってください！応援してます (2018年3月27日 13時) (レス) id: 60d35935a5 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - 読ませていただきました！一人一人の口調とか分かってて凄いですね！？私は無理無理w頑張ってください！応援してます (2018年3月27日 13時) (レス) id: 60d35935a5 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 空百合さん» ありがとうございます！期待に応えられるよう、頑張って更新していきます！ (2018年3月23日 13時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
空百合(プロフ) - 覗きに来てみました〜！最初のところから始めてるんですね！面白そうなので、チェックしときます！続きも期待してます！ (2018年3月23日 12時) (レス) id: 3dba0349b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2018年3月11日 20時
