story29【大切なこと】 ページ30
ユリカside
そして、私たちは白龍の里を出発した。白龍の里の民、全員に見送られて。
.
白龍の里を出て暫く……
私たちは別れ道に直面した。
ハク「さぁて、これからどっちに行こうか」
ヨナ「ユン、ユリカ、イクスから何か聞いてない？」
ユン「何も…こっからは手がかりナシ」
確か、白龍以外の龍たちは移動している…んだよね。
地図に龍の里が載っている訳ないし、今まで龍が血を繋いでいた事を知る人はほとんどいない。
つまり… 龍に関する手がかりは無いに等しい。
ユリカ「本当に困ったわね…」
白龍「四龍をお探しですよね」
ヨナ「ええ」
白龍「私、四龍の力を持つ者の気配わかりますよ」
ヨナ「本当！？」
白龍「ええ、微弱ではありますが。
我々四龍は兄弟のようなものです。古より遠く離れていても…血で呼び合うのです。もっとも、私も会った事ないのですが」
兄弟か…遠く離れていても呼び合えるって、繋がってるってなんか羨ましい。
身体に流れる龍の血が龍同士を繋いでいるなんて、未だに夢物語みたいに思える神話が現実なのだと実感させられる。
ヨナ「わあっ、それすごい便利っ」
白龍「便利…｣
白龍の力を便利などと道具のように語るヨナ姫に、私は笑いそうになった。
ヨナ姫らしい、少し天然なのかしら。
ハク「よっしゃ、とりあえず山を降りるか」
そして、歩き始めたとき…ふと思い立って、ヨナ姫が白龍に話しかけた。
ヨナ「そういえば……ねぇ、白龍。あなたの名前は？」
白龍「え…」
驚きに肩を揺らし、動きを止める。
予想外の質問を前に、白龍は大きな瞳をさらに見開いた。
ヨナ「皆、白龍様って呼ぶけど…白龍って名前ではないわよね？名前で呼んでも構わない？」
キジャ「……キジャ、とお呼びください」
ユリカ「キジャ……か、」
ヨナ「いい名前、ユリカもそう思わない？」
ヨナ姫の言葉に私は微笑んでうなずく。
キジャ「ユリカ様……」
ユリカ「ねぇキジャ、そのユリカ様…っていうのやめにしないかしら。ついでに敬語も」
キジャ「しかし…」
ユリカ「これから一緒に旅をするんだから、心を許し合う…って大切なことだと思うの。だから、これはその第一歩」
キジャ「…うむ、では、そうするとしよう」
仲間と共に戦う上で大切なこと…それは、相手に心を許して背中を預けられるかどうか。
この旅が、そんな仲間との出会いでありますように。
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セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - ムーンさん» ありがとうございます！そんなことないですよ、たまに口調が迷子になって焦ります笑 応援に応えられるように、これからも頑張ります！ (2018年3月27日 17時) (
レス) id: 5392b90fcd (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - 読ませていただきました！一人一人の口調とか分かってて凄いですね！？私は無理無理w頑張ってください！応援してます (2018年3月27日 13時) (レス) id: 60d35935a5 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - 読ませていただきました！一人一人の口調とか分かってて凄いですね！？私は無理無理w頑張ってください！応援してます (2018年3月27日 13時) (レス) id: 60d35935a5 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 空百合さん» ありがとうございます！期待に応えられるよう、頑張って更新していきます！ (2018年3月23日 13時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
空百合(プロフ) - 覗きに来てみました〜！最初のところから始めてるんですね！面白そうなので、チェックしときます！続きも期待してます！ (2018年3月23日 12時) (レス) id: 3dba0349b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2018年3月11日 20時
