傷弾の鳥【出水公平】 (ページ7)

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6話ページ7

Aside

「落ち着いたか？」

『うん、ありがとう。』

お礼を言うと、私はそっと出水から離れた。半ばやつあたりをしてしまい罪悪感を抱いているが、彼の言葉で私は “また” 救われる結果となった。

『ごめんね。思い出したらなんか恥ずかしいし...それに救ってもらった命なのに助けたことに対して怒るなんて最低なことを...。』

振り返ってみるとかなり彼に対して失礼な態度を取ってしまった。本来ならば泣いて感謝しなければならないはずなのに逆ギレして怒るとか...。

しかし、出水はキョトンとした様子で、私の百面相を見ながらくしゃりと笑った。

「俺はなんか嬉しかったなー。依田の本音が聞けてすっきりしたし、あとは....なんか年相応って感じがした！」

『うぇ...それってめちゃくちゃ子供じゃん....。』

振り返ってみると本当に自分の行動の幼稚さに目も当てられない。私はその場でしゃがみこみ、呻き声をあげた。

「別にいいんじゃねーの。俺らはまだ13歳だし、難しいこととか、やりきれないことは周りに相談していいと思うぜ。」

『うーん、そうなんだけど。やっぱり自分のことだし...。迷惑かけたくないっていうかなんというか...。』

「散々俺に当たり散らしておいてそれ言うかあ？

それに同い年の俺が言っても説得ないかもしれねーけど、周りを頼ることは別に子供らしいことじゃないと思うぞ。」

たしかに一理ある...かも？

私は意を決して出水くん....出水の目を見る

『うん、わかった。じゃあ出水に頼ることにする。』

「えっ！？」

『出水が頼っていいって言ったんでしょ？』

「いや...出水って...」

『こんなけ頼っといて、今更出水くんとか他人行儀でおかしいでしょ。』

「それもそうだな...。じゃあ俺もAって呼ぶから。」

『えっ！？』

「ぶふっ...さっきの俺みてえだな！」

『こっちまだ苗字なのに...。』

「公平って呼んでもいいけど？」

『こうへ...やっぱいいです。』

「ふーん...ってげっ！もうこんな時間か！

バレたらやばいことになるな...いくぞ！」

『ちょっ！』

出水は私の腕を掴んで、走った

きっとこれが私にとって全ての原点。

私が人生をかけて守ると最初に誓った人。

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大幅に修正しました。私も過去振り返る(書いた物)と目も当てられないです。

7話以降の修正はまた今度。