二十余り三つ隣 ページ25
あの後特訓と試行錯誤を重ねに重ね
遂に私は「鳥の呼吸」を生み出すことに成功した
参考のために小芭内ちゃんに水の呼吸を見せてもらったり、ひたすらに鳥を観察したり
決して楽ではなかったけれど周りの応援もあって頑張れた
「美穂!考えごとか?」
『あっごめん!
そうだったね、瑠火さんに呼ばれてたんだよね』
「早く行くぞ!」
瑠火さんは最近元気がない
お医者様もあまり状態がよろしくないと仰っていたし、心配だ
「母上!入ってもよろしいでしょうか!」
襖の奥で瑠火さんは千寿朗くんを寝かしつけていた
千寿朗くんは遊び疲れて寝てしまったのだろう、まだ幼いから当然だ
『瑠火さん、体調は大丈夫ですか?
何かありましたか?』
「貴方にも話があります、少し待っていてくれますか」
瑠火さんは杏寿郎と向き合って話し始める
何故強い者は強く生まれたのか
強き者の責務、使命とは何か…と
__そして瑠火さんがもう長くないということも
悲しくて寂しくて泣き出した私たちを彼女が抱きしめた
「_____強く優しい子の母になれて幸せでした
あとは頼みます
美穂さん、煉獄家を___杏寿郎をよろしくお願いします」
数日後、瑠火さんはこの世を去った
静かで優しい光の差す穏やかな日のことだった
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Regulus(プロフ) - 面白いです!更新楽しみにしてます!! (2020年4月1日 13時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:七月 | 作成日時:2020年3月12日 11時