【鬼滅の刃】幼馴染の君の隣【煉獄杏寿郎】 (ページ14)

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十余り二つ隣ページ14

『兄さん！ただいま！！』

「美穂！おかえり、体調は大丈夫か？」

『兄さんこそ！腕…無くなっちゃったんでしょ』

「腕のことは、まぁ気にすんな！俺は右利きだぞ？
…取り敢えず家に入ってくれ、話したいことがあるんだ」

昨日ぶりに見た家は少し壊れていて、静かだった
もう両親に会えないということを今更実感して鼻の奥がツンとする

二人共面倒見の良くて優しい人達だったんだ
何で彼らが死ななきゃならなかったんだろう

「ほれ、お茶。煎れたてだ」

『ありがとう、で、話したいことって？』

「それはな」

鬼…鬼さえ居なければ何時もの日常は続いていたのに
…鬼は誰でも喰らうんだ
他人も友達も愛する人も

…可哀想な生き物だ、奴らは
頸を斬られて初めて救われるんだ

「美穂、お前は、」

そっか、私も鬼殺隊になればいいんだ
鬼を滅すれば人も鬼も救われる

…きっと反対されるだろうけど

「お前の好きな道を進め」

『っえ……？』

「俺は長男だからこの家を継ぐ。けど、美穂は自分の為に生きてくれ」

『…何で？私だって家、手伝えるよ？』

「最近身体の調子が良くなってきてただろう。昔からお前は部屋の外に出れなかったからな、今後の人生はお前の好きな様に生きて欲しい」

『…』

「俺は平気だから、な？」

『…じゃあ…兄さん……私さ、

鬼殺隊に入る、それで鬼を斬る』