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…この様子だと、しばらくは会話できないだろうな
優作さんと有希子さんに今日はもう寝てていいですって伝えてこよう
新一君にも
『……私、有希子さんたちに今日は休んでていいよって、言ってくるね…』
コンコン
優作「どうぞ、話は終わったんですか?」
『……いえ、今日はなかなか収まらなさそうなので、優作さんたちは先に寝ていてください、きっと朝までには落ち着いてると思いますから…』
優作「………そうですか、わかりました。ゆっくり、時間をかけて、話し合ってください」
『ありがとうございます…おやすみなさい』
ふぅー、っと私は深いため息をついた
ゆっくり時間をかけて、か
私的にはあの二人には和解してほしい
でも、人の感情はそう簡単に割り切れない
コナン「Aさん…大丈夫?」
『…新一君、大丈夫、かな…なんで、零なんだろう…零の感じたつらみを、私がもらえればいいのに…あんな苦しそうな顔、見たくない…』
コナン「Aさん…」
『あっ……ごめんね、今日は終わりそうにないんだ、だから、寝てて?君の事は明日ゆっくり話そう?』
コナン「うん…おやすみなさい。」
『おやすみなさい…』
ガチャ
大丈夫かな
中に入ってみると、無言で座っている秀一とソファーの背もたれに背を預け上を向き額に手を当てている零の姿が
…その姿があまりにも痛々しく、思わず目を背けたくなった
きっと、私が去ってから今まで秀一は何も言っていない
零が自分の中で整理するのを待っているんだろう
本当に、やさしい人だ
降谷「A…ちょっと、来てくれ…」
かすれた声で名前を呼ばれ、私は吸い寄せられるように零に近づき、包み込むように抱きしめた
『……大丈夫、ずっとここにいる…ゆっくり、自分なりに答えを探して…』
これが私に言える零への精いっぱいのエールだった
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あれから何分たったのだろう
分からないが私にはとても長く、同時に短くも感じた時間だった
短くも長くも感じ、なんてありえないのだが、本当にそう思ったのだ
降谷「……赤井、お前はヒロを助けようとしたんだな…」
赤井「ああ」
秀一は短く、それでも力強く言葉を返す
零は複雑な顔をしていたのに変わりはないが、何かが吹っ切れたような顔をしていた
きっと零の中で整理がついたんだろう
零も、前に進んでいる
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小恋 - とてもおもしろいです!続き楽しみに待ってます! (2020年7月19日 14時) (レス) id: 5d360a6c28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーり☆ | 作成日時:2020年5月22日 22時