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Aさんは泣き出しそうな顔をしていて、手は少し震えている
俺はその手を握った
体は子供だから、端から見たらただの親子だろう
でも、Aさんは笑顔を作って、ありがとうと言ってくれた
少しでも、Aさんを支えたいと、強く思った
ピーンポーン ピーンポーン
無機質な音に自然と緊張が高まる
だが、いくら待っても赤井さんが姿を出す気配がない
?どうしたんだ?赤井さんは?
『今、家にいるのかな??』
その声は少しだけ震えている
コナン「もしかしたら、博士の家にいるかもしれない!」
時々赤井さんは博士の研究の手伝いという名目で灰原の様子を直接見に行ってる
『じゃあ、博士の家、訪ねてみよっか?』
俺はAさんに連れられるまま博士の家に入った
そこにはあいつらと昴さんの姿が
やっぱり…
あの様子だと、連れ出したのは元太たちだろうか
歩美「あー!Aお姉さんだ〜!」
一番に、歩美がAさんの名前を言った
その瞬間に赤井さんがびくついたのは誰が見てもわかった
『あら、あなたたち。一昨日ぶりね……昴さん。ちょっと話が…』
歩美たちに一言言って、Aさんは昴さんに向き直った
最初は動揺していた昴さんも、腹を決めたのだろう
笑みを作った
沖矢「ええ…ですが、ここではなんですから、隣の工藤邸で話しませんか…」
光彦「なんですか?もしかして、お二人には何かあるんですか?」
あ”−、光彦
歩美「もしかして、恋人さんだったりしてー!」
元太「まじか?!」
コナン「おめーらはいいから。Aさん、昴さん、行こう」
沖矢「ええ。」
〜工藤邸リビング〜
この姿で話すのはあまりよくないな、とそう呟いて赤井さんは変声機のスイッチを切り、マスクを外した
『何が聞きたいかは…わかってるんでしょう?』
赤井「ああ。スコッチ、降谷君の親友の話だろう…」
『ええ。教えて、あなたはあの日、何を見たの、本当にヒロくんを見殺しにしたの』
赤井「A。時の流れが、ことを解決してくれることもあるぞ。」
どうやら赤井さんはAさんに真実を話す気がないらしい
それほどまでに重い話なのか…?
『私はっ…!理由もなくあなたを恨みたくないの…!本当の事を知りたいの!知っているんでしょう?』
Aさんの目は真剣そのものだった
『お願い…!』
赤井「………分かった。」
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りおん(プロフ) - めっちゃ面白い (2021年4月20日 21時) (レス) id: f9f42db2cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーり☆ | 作成日時:2020年5月5日 12時