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『そ、んな……わけ……ヒロ、くんが見殺しにされた?秀一に?』





彼は…………もう、この世にはいない?





降谷「おい、A?A!」



私はその日、泣きながら気を失ってしまったらしく、次に気が付いたのは次の日の朝だった


ヒロくんが死んだという事実を受け止めるのは私にはできなかったようで、そのあとも、思い出しては泣いて、食事もまともにのどを通らずだった



私が大好きだったあの笑顔を消したのは秀一だということもヒロくんが死んだという事実も二つとも同時に、突然に私に降りかかってきて



訳が分からなくなり、ただただ泣くしかできなかった


そんな私に零は優しく接し続けてくれた


泣いていれば、ぎゅっと抱きしめて背中をさすってくれたり


悪夢にうなされていれば、起こして私の手を握りながら仕事をしたり


でも、零もずっと私についていられるわけじゃない


代わりに風見さんに来てもらいはしたけど、私に残ってる少しの理性が拒否したので、あれから私は家にこもっている



仕事はメールで自分のパソコンに送ってもらい処理してからまたメールで送り返す


ご飯はいつも少しだけ


そんな生活を約一週間送ると、私は以前からは考えられないほどやつれた



……もう、何も考えることができなくなった



ーーーーーー


No side


ーーーーーー


降谷に頼まれ風見は降谷の家にいるAの様子見に来た


借りていた合い鍵で中に入る


風見「美織さん?いますか?」



中から出てきた彼女に風見は何も言えなくなった


普段まとめている髪はおろしており、スーツではなくキャミソールにショートパンツという薄着をしていてさっきまで泣いていたのか、透明な水が頬に線をつけている


哀愁漂うが、それでも美しいと感じてしまう



そんな彼女を前にしてなんと声を掛けたらいいか


風見には分らなかった


いや、正確に言うと分からないのではなく、何も言えないような雰囲気に包まれた


静かな沈黙の後、口を開いたのはAだった


『風見さん。帰っていいですよ。自分の事くらいは、自分でやります。わざわざ来てくれてありがとうございます。こんな状態なので今日はもう外に出ません。仕事の類はメールか郵送にしていただければきちんと終わらせて送り返します。』



静かに、それでもはっきりといった後、頭を下げ、部屋の中に戻っていった


それ以上風見は何もできず、降谷には申し訳ないと思いつつも、その場を後にした

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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:恋愛
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りおん(プロフ) - めっちゃ面白い (2021年4月20日 21時) (レス) id: f9f42db2cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆーり☆ | 作成日時:2020年5月5日 12時

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