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玖 これからとその先 ページ10

Aside


笑いあってから三日ぐらいが経った。
あれからなんとか炭治郎と過ごすのにも慣れてきた。

今は一人でこの先をどうしていくか瞑想していた。

実は炭治郎からこれから先どうしていくか考えようと言われ、悩んでいた。

炭治郎が所属する鬼殺隊というものに入ってみるなども思ったが、到底無理だ。
炭治郎がどれほど努力してきたのかが話を聞いても伝わってきた。

今からじゃ遅いとかの問題ではなく覚悟というものが必要になってくる。

炭治郎に貰った羽織を着て、部屋で座り込んでいると、扉が開きかけているのに気づく。
炭治郎が戻ってきたのだろうか。


「………」


竹を口にし、髪が長い女の子。
可愛らしいけど、この子は誰?
この前来てくれたしのぶさんなのか…?


「こらーっ!!ねずこっ!何処行った、おーい!」


外から炭治郎の声が聞こえる。
もしかして、この子………。
炭治郎の妹!?鬼!?

ちょっと怖くなるがその子は何もせず、私をじっと見つめる。

そしてじりじりと距離を詰めていく。


「ムーッ!」


急に私の胸元に飛び込んできた。
手を私の頬にあてがう。

驚いて何もできないでいると、炭治郎が部屋に飛び込んできた。


「こら、禰豆子!お兄ちゃんのいうことはちゃんと聞け!」

「ムー…」


やっぱり妹なんだ!


「ごめん、A…禰豆子が急に…、あ、紹介を忘れていたな、竈門禰豆子、俺の妹だ」

「ううん、大丈夫。とても大人しくて優しそうな子だね」

「そうだ、禰豆子は俺の大切な妹だからなっ!」


誇らしそうに炭治郎は笑う。


「一応、禰豆子は鬼だが大丈夫だったか?」

「…もちろん、鬼と気づかなかった」

「そうか、良かった…」


私と炭治郎が話している間も禰豆子ちゃんは私に興味があるのかきょろきょろ見てくる。


「それにとてもかわいらしいし、美人さんで…鬼であるのが可哀想」

「ああ、俺は一刻も早く禰豆子を人間に戻れるようにしたい…」


鬼狩りになった理由を聞いたときは本当に驚いた。
炭治郎はなんて素敵なんだろう。


「…いいお兄ちゃんをもったね」


私は禰豆子ちゃんに近づき頭をなでる。
鬼と思うと少し手が強張ったが、優しく触れることができた。

ちょっと羨ましかった。
…もちろん、鬼にされていることは私も心が痛むが、禰豆子ちゃんは鬼になってしまう前から
ずっとずっとお兄ちゃんの優しい愛情の中に居たんだと思うと、
一人っ子の身だった私からしたら、いいな…と思うばかりであった。

拾 火照る頬→←捌 笑みをこぼせば



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設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎   
作品ジャンル:恋愛
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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年4月3日 18時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa(プロフ) - 初めまして(^^)炭治郎大好きなので、甘々で炭治郎書いてほしいですー!R18全然okです! (2021年10月6日 20時) (レス) @page33 id: e19d285429 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - 佳子さん» コメントありがとうございます!R指定されない程度に甘めの話を書きました、読んでくださりありがとうございます! (2020年5月2日 2時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
佳子 - R18系好きです (2020年5月1日 18時) (レス) id: a5a970a27b (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - 桐葉さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます! (2020年1月2日 20時) (レス) id: af6be9856c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふわむにゃ | 作成日時:2019年8月16日 18時

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