弐拾漆 やればできるよ ページ28
Aside
「体に叩きこんで欲しい、しっかりとここを握って…」
炭治郎の手に合わせ、それと共に私の手も動く。
炭治郎に操作されているような感覚、なんか新鮮だ。
けど時々、炭治郎の吐息が私の耳に届く。
体が跳ねそうになる。
密着するのは仕方がないけどやはり少し胸が高鳴る。
思春期同士、こんなの意識しないわけがないし。
…ここまでして体に叩きこんでもらってるんだから絶対できるようになるぞ！
その一心で簡単な身のこなし、型の取り方、剣術を教えてもらう。
…炭治郎はやっぱり凄いなぁ、また感心してしまう。
私の手に覆いかぶさる炭治郎の手は一回り大きくて、
沢山のものを抱えて、鍛錬を繰り返し、温かく強く仕上がっている。
「えっと、ここをこうして、ずばっとやる感じだ」
教えるのは下手なのに、それさえも頑張ろうとする炭治郎。
下手なことをする苦手なことをする…私だったらできるだけ避けたい。
何事にもひたむきな炭治郎にやっぱり私は惚れている。
さっき教えられても分からなくて私は冷たくしちゃったけど、
こんなに私のために頑張って教えてくれてると思うと嬉しくて気分が高揚する。
仲間と教えてもらう時とは違う不思議な恋の感覚に襲われていた。
―――――――――――
善逸side
炭治郎に何をしてもらおうかな。
俺の頭はそれで一杯だった。
炭治郎がAのこと好きだって、両想いだって知っちゃったから
仕方なく俺たちは退いて二人の空間作ってやったんだぞ、ものすごく感謝してほしい。
いや、ものすごく感謝されるべき！！
俺はこっそり日陰で寝ている禰豆子ちゃんをしっかり部屋の中へと連れ込む。
「デコ助とあの女は何をしてるんだ？」
「あの女、じゃないでしょ、教えたじゃん、Aちゃん！！」
「ムー！！」
目を覚ました禰豆子ちゃんもそうだと俺に賛同する。
「多分、伊之助に話してもしっかり伝わるかどうか分からないな」
「どういうことだ！？」
「………恋」
「鯉？」
「ほらな」
俺は部屋の中でも剣を振るおうとする伊之助を抑える。
はぁーあ、相変わらずだよ、炭治郎。
炭治郎の長所の優しさはほんとに驚かされる。
…優しさは時に豹変する。
気をつけろよ、炭治郎…お前は天然でたらしっぷり凄いし
Aちゃんが一番とか言ってても優しさなんて誰かまわず振りまいてるだろ？
俺はお前がほんのちょっと心配だよ。
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琴音 - めちゃくちゃ、キュンキュンしました！ありがとうございました🙇 (2022年4月3日 18時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
cocoa(プロフ) - 初めまして(^^)炭治郎大好きなので、甘々で炭治郎書いてほしいですー！R18全然okです！ (2021年10月6日 20時) (レス) @page33 id: e19d285429 (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - 佳子さん» コメントありがとうございます！R指定されない程度に甘めの話を書きました、読んでくださりありがとうございます！ (2020年5月2日 2時) (レス) id: a6eb1143e2 (このIDを非表示/違反報告)
佳子 - R18系好きです (2020年5月1日 18時) (レス) id: a5a970a27b (このIDを非表示/違反報告)
ふわむにゃ(プロフ) - 桐葉さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます！ (2020年1月2日 20時) (レス) id: af6be9856c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわむにゃ | 作成日時：2019年8月16日 18時
